消毒用エタノールに対して抵抗性を示すのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・2番
解説
ノロウイルスとロタウイルスはともにノンエンベロープウイルスであり、エンベロープを持つウイルスと比較して消毒用エタノールに対する抵抗性が強いです。エンベロープは脂質二重膜で構成されており、アルコールはこの脂質膜を破壊することでウイルスの感染性を失わせますが、ノンエンベロープウイルスは堅固なカプシドを持つため、アルコール消毒が効きにくいとされています。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。ノロウイルスはノンエンベロープウイルスであり、エンベロープを持たないため、消毒用エタノールに対する抵抗性が強いです。選びやすい理由:アルコール消毒が万能であるという誤解があるため、ノロウイルスにも効くと思ってしまう可能性があります。混同注意:インフルエンザウイルスなどのエンベロープウイルス
- 2. 正解。ロタウイルスもノンエンベロープウイルスであり、エンベロープを持たないため、消毒用エタノールに対する抵抗性が強いです。選びやすい理由:ノロウイルスと同様に、一般的な消毒薬で対処できると思い込むことがあるためです。混同注意:C型肝炎ウイルスなどのエンベロープウイルス
- 3. C型肝炎ウイルスはエンベロープウイルスであり、エンベロープを持つため、消毒用エタノールによって感染性を失いやすいです。したがって、抵抗性を示す病原体ではありません。正しくは:C型肝炎ウイルスはエンベロープウイルスであり、消毒用エタノールに感受性を示す。選びやすい理由:肝炎ウイルスは感染力が強いというイメージから、消毒薬にも強いと誤解されやすい。混同注意:ノロウイルスやロタウイルスなどのノンエンベロープウイルス
- 4. ヒト免疫不全ウイルス(HIV)はエンベロープウイルスであり、エンベロープを持つため、消毒用エタノールによって感染性を失いやすいです。したがって、抵抗性を示す病原体ではありません。正しくは:ヒト免疫不全ウイルスはエンベロープウイルスであり、消毒用エタノールに感受性を示す。選びやすい理由:HIVは重篤な疾患を引き起こすため、消毒薬にも強いと誤解されやすい。混同注意:ノロウイルスやロタウイルスなどのノンエンベロープウイルス
- 5. インフルエンザウイルスはエンベロープウイルスであり、エンベロープを持つため、消毒用エタノールによって感染性を失いやすいです。したがって、抵抗性を示す病原体ではありません。正しくは:インフルエンザウイルスはエンベロープウイルスであり、消毒用エタノールに感受性を示す。選びやすい理由:一般的なウイルス感染症として頻繁に聞かれるため、アルコール消毒で予防できるという認識から、逆に対策が難しいと思い込む可能性もある。混同注意:ノロウイルスやロタウイルスなどのノンエンベロープウイルス
国試ポイント
エンベロープの有無と消毒薬への感受性の関係を理解することが重要です。ノンエンベロープウイルスはアルコール消毒が効きにくいことを覚える。
混同注意
エンベロープウイルスとノンエンベロープウイルスの混同。エンベロープウイルスはアルコール感受性、ノンエンベロープウイルスはアルコール抵抗性。
次に同じ論点が出たら
「消毒用エタノールへの抵抗性」というキーワードが出たら、まずエンベロープの有無を判断し、ノンエンベロープウイルスであるかを確認する。
関連知識
ノロウイルスやロタウイルスによる感染症対策としては、手洗い(石鹸と流水)が最も重要であり、環境消毒には次亜塩素酸ナトリウムが推奨されます。アルコールは補助的な役割にとどまります。