商用交流による皮膚表面での最小感知電流とされる電流[mA]はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
商用交流に接触した際、ほとんどの成人が皮膚表面でチクチクするような軽い刺激として感じ始める最小の電流値は約1 mAとされています。これを「最小感知電流」と呼びます。これ以下の電流では、通常、人体は何も感じません。電気機器の安全性評価において重要な指標の一つです。
選択肢ごとの解説
- 1. 0.1 mAは、通常、ほとんどの人が全く感じることができないレベルの電流であり、最小感知電流としては小さすぎます。選びやすい理由:非常に小さな値なので、極めて敏感な人が感じるレベルや、安全な電流値として誤解される可能性があります。混同注意:静電気放電など、瞬間的で非常に微弱な電流や、全く感知できないレベルの電流と混同されるかもしれません。
- 2. 正解。成人が商用交流に接触した際、皮膚表面でチクチクとした軽い刺激として感知できる最小の電流値が約1 mAとされています。これは「最小感知電流」として定義されます。
- 3. 10 mAは、感電によって筋肉が収縮し、自力で電線から離れることが困難になる「不随電流(離脱不能電流)」の範囲に入ります。これは最小感知電流よりもはるかに高い危険レベルです。選びやすい理由:比較的低いながらも明確な危険性を持つ電流値として、注意を要するレベルと誤解されるかもしれません。混同注意:危険感知電流や離脱不能電流(不随電流)の閾値と混同される可能性があります。
- 4. 100 mAは、心臓の心室細動を引き起こす可能性がある、非常に危険な電流レベルです。これは最小感知電流とは全く異なる、生命を脅かす電流です。選びやすい理由:重大な傷害や死亡事故につながる電流として、危険性の指標と捉えられるかもしれませんが、最小感知電流とは別概念です。混同注意:心室細動を引き起こす危険電流や致死電流の閾値と混同される可能性があります。
- 5. 1,000 mA (1アンペア) は、人体の組織に重度の損傷(熱傷など)を引き起こし、ほぼ確実に致命的となる極めて高い電流です。最小感知電流とは比較にならないほど危険なレベルです。選びやすい理由:非常に大きな電流なので、明らかに危険なレベルであることは認識しやすいですが、具体的な影響の区別が曖昧な場合に選ばれるかもしれません。混同注意:即死や重篤な熱傷を引き起こす致死電流の最上位レベルと混同される可能性があります。
国試ポイント
電流による人体への影響とその閾値に関する基礎知識が問われています。特に、最小感知電流、不随電流(離脱不能電流)、心室細動発生電流などの具体的な数値とそれに対応する人体への影響を理解しているかが重要です。
混同注意
最小感知電流、不随電流(離脱不能電流)、心室細動を起こす電流、致死電流のそれぞれの数値と影響を混同しやすいです。電流が流れる経路(皮膚接触、体内など)、接触時間、個人の感受性によっても影響は変動しますが、国家試験では一般的な数値が問われます。
次に同じ論点が出たら
次回この論点が出題された場合、電流の大きさだけでなく、**直流と交流の違い**、**通電時間の影響**、**具体的な症状(チクチク感、離脱不能、心室細動など)** とその電流値の組み合わせに注目して問題文を読み解く必要があります。
関連知識
人体への電流の影響は、電流の大きさ、周波数(交流/直流)、通電時間、通電経路、接触面積、皮膚抵抗などによって異なります。直流と交流では、人体への影響の閾値が異なる(一般に交流の方が危険性が高い)という点も重要です。電流の段階的影響として、1 mAが最小感知電流、10-20 mAが不随電流、100 mA以上が心室細動の可能性、数Aで組織損傷・死亡といった目安があります。