水、10 mg/dL標準液、血清の終点分析法における反応終了後の吸光度を測定したところそれぞれ0.02、0.30、0.16であった。血清中に含まれる物質の濃度[mg/dL]で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
終点分析法における未知試料の濃度は、ランバート・ベールの法則に基づき、ブランク吸光度で補正した吸光度比と標準液濃度を用いて計算されます。まず、すべての吸光度からブランク(水)の吸光度を差し引いて真の吸光度を求めます。血清の真の吸光度は 0.16 - 0.02 = 0.14、標準液の真の吸光度は 0.30 - 0.02 = 0.28 です。次に、血清の真の吸光度を標準液の真の吸光度で除し、標準液濃度を乗じます。したがって、血清濃度 = (0.14 / 0.28) × 10 = 0.5 × 10 = 5.0 mg/dL となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。終点分析法における未知試料の濃度は、ブランク吸光度で補正した吸光度比と標準液濃度を用いて計算します。血清濃度 = (血清吸光度 - 水吸光度) / (標準液吸光度 - 水吸光度) × 標準液濃度 の計算式に数値を代入すると、(0.16 - 0.02) / (0.30 - 0.02) × 10 = 0.14 / 0.28 × 10 = 0.5 × 10 = 5.0 mg/dL となります。
- 2. 誤りです。正しい計算式を適用すればこの値にはなりません。正しくは:正しい計算は、ブランク補正を行った吸光度を用いて (血清吸光度 - ブランク) / (標準液吸光度 - ブランク) × 標準液濃度 です。選びやすい理由:計算過程での端数処理のミスや、特定の数値の取り違いなどが原因でこの値を選ぶ可能性があります。混同注意:計算ミス、またはブランク補正の適用方法の誤解と混同しやすいです。
- 3. 誤りです。正しい計算式を適用すればこの値にはなりません。正しくは:正しい計算は、ブランク補正を行った吸光度を用いて (血清吸光度 - ブランク) / (標準液吸光度 - ブランク) × 標準液濃度 です。選びやすい理由:ブランク補正を全く行わず、血清吸光度 / 標準液吸光度 × 標準液濃度 (0.16 / 0.30 × 10 ≈ 5.33) と計算した場合、この値に近い選択肢として選んでしまう可能性があります。混同注意:ブランク補正の必要性を見落とした計算方法と混同しやすいです。
- 4. 誤りです。正しい計算式を適用すればこの値にはなりません。正しくは:正しい計算は、ブランク補正を行った吸光度を用いて (血清吸光度 - ブランク) / (標準液吸光度 - ブランク) × 標準液濃度 です。選びやすい理由:計算ミスや、分子と分母を逆にしたり、一部の数値を間違えたりした場合に選ぶ可能性があります。混同注意:計算ミスと混同しやすいです。
- 5. 誤りです。正しい計算式を適用すればこの値にはなりません。正しくは:正しい計算は、ブランク補正を行った吸光度を用いて (血清吸光度 - ブランク) / (標準液吸光度 - ブランク) × 標準液濃度 です。選びやすい理由:血清の吸光度のみをブランク補正せず、標準液の吸光度だけをブランク補正した場合 (0.16 / (0.30 - 0.02) × 10 = 0.16 / 0.28 × 10 ≈ 5.71) に、近似値としてこの選択肢を選んでしまう可能性があります。混同注意:ブランク補正を部分的にしか適用しない誤った計算方法と混同しやすいです。
国試ポイント
ランバート・ベールの法則に基づいた終点分析法における濃度計算の基本、特にブランク補正の重要性と適切な適用方法を正確に理解しているかが問われます。計算ミスを防ぐための正確な数値処理能力も必要です。
混同注意
ブランク補正を全く行わない計算、またはブランク補正を一部(血清のみ、または標準液のみ)にしか行わない計算方法と混同しやすいです。また、吸光度と濃度の関係が逆であると誤解することもあります。
次に同じ論点が出たら
次に類似の問題が出た場合、まず『終点分析法』であることと『吸光度』のデータを確認します。次に、ブランク値(通常は水または試薬ブランク)が与えられているかを確認し、すべての測定値から適切にブランク値を差し引いて補正することを忘れないようにします。計算式が正しく適用されているか、特に分子と分母の対応関係に注意して確認してください。
関連知識
ランバート・ベールの法則、吸光光度計の原理、吸光度の定義(A = εbc)、様々な分析法(動的分析法など)との違い、ブランクの役割(試薬ブランク、試料ブランクなど)