昆虫で媒介されないのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
トリコモナス症は、主に膣トリコモナスという原虫が原因で、性行為によって感染する性感染症です。昆虫が媒介することはありません。一方、マラリア(蚊)、フィラリア症(蚊)、トリパノソーマ症(ツェツェバエ、サシガメ)、リーシュマニア症(サシチョウバエ)はすべて昆虫を介して伝播する寄生虫疾患です。
選択肢ごとの解説
- 1. マラリアはハマダラカによって媒介されます。正しくは:マラリアはハマダラカという昆虫によって媒介される感染症です。選びやすい理由:熱帯・亜熱帯地域で流行するため、昆虫媒介性のイメージが強いですが、誤答肢としては魅力的ではありません。混同注意:日本脳炎(コガタアカイエカ)、デング熱(ネッタイシマカ・ヒトスジシマカ)など、蚊が媒介する他の感染症。
- 2. フィラリア症は蚊によって媒介されます。正しくは:フィラリア症は蚊などの昆虫によって媒介される感染症です。選びやすい理由:寄生虫症であるため、直接的な接触感染をイメージするかもしれませんが、多くのフィラリアは昆虫を中間宿主とします。混同注意:他の寄生虫症で、直接的または経口感染するもの(例:アニサキス症、回虫症)。
- 3. 正解。トリコモナス症は主に性行為によって伝播する性感染症であり、昆虫が媒介することはありません。選びやすい理由:性感染症としての認識が薄い場合、他の寄生虫症と混同して選択してしまう可能性があります。混同注意:性感染症でないが、似た名前のトリパノソーマ症(昆虫媒介)や、他の寄生虫症。
- 4. トリパノソーマ症はツェツェバエやサシガメによって媒介されます。正しくは:トリパノソーマ症はツェツェバエやサシガメなどの昆虫によって媒介される感染症です。選びやすい理由:トリコモナス症と名前が似ているため、混乱しやすいですが、トリパノソーマ症は昆虫媒介性です。混同注意:トリコモナス症(性感染症)。
- 5. リーシュマニア症はサシチョウバエによって媒介されます。正しくは:リーシュマニア症はサシチョウバエという昆虫によって媒介される感染症です。選びやすい理由:聞き慣れない病名かもしれませんが、熱帯・亜熱帯地域で流行し、昆虫媒介性が特徴です。混同注意:他の熱帯病で昆虫媒介でないもの。
国試ポイント
本問題は、主要な寄生虫感染症とその媒介様式(特に昆虫媒介か否か)に関する知識を問うものです。各疾患の病原体、感染経路、臨床像を正確に理解しているかが重要となります。
混同注意
トリコモナス症とトリパノソーマ症のように、名称が似ているが感染経路が全く異なる疾患は混同されやすい点です。また、寄生虫症全般において、経口感染、直接感染、昆虫媒介感染などを整理して覚える必要があります。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が問われた場合、各寄生虫疾患の病原体、主な感染経路(特に、昆虫媒介性、経口感染、経皮感染、性行為感染の区別)、そして地理的分布を確認すると良いでしょう。また、媒介昆虫の具体的な種類まで問われる可能性もあります。
関連知識
・各昆虫媒介性疾患の主要な媒介昆虫名(例:マラリア-ハマダラカ、日本脳炎-コガタアカイエカ、デング熱-ネッタイシマカ/ヒトスジシマカ、シャーガス病-サシガメ、アフリカ睡眠病-ツェツェバエ)。・性感染症(STD)の主要な病原体と感染経路。・原虫、線虫、吸虫、条虫などの寄生虫分類と代表疾患。