輸血後の反応について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
急性非溶血性輸血反応(FNHTR)は、最も頻繁に見られる輸血反応で、輸血開始後数時間以内に発熱、悪寒、頻脈、血圧上昇などが出現します。これは輸血製剤中の白血球由来サイトカインや抗白血球抗体などが原因で引き起こされると考えられています。アレルギー反応は蕁麻疹、掻痒感、紅斑などが主な症状であり、これらも急性非溶血性輸血反応に含まれます。
選択肢ごとの解説
- 1. 赤血球製剤を50℃で温めると、熱により赤血球が破壊され溶血が起こる可能性が非常に高いです。適切な加温温度は37℃です。正しくは:赤血球製剤を温める場合は、37℃を超えないように管理し、専用の加温器を使用する。選びやすい理由:輸血製剤を冷たいまま輸血すると患者の体温が低下するため、加温の必要性は理解されているが、その温度管理の重要性を見落としやすい。混同注意:輸液や採血スピッツなどの一般的な加温と、赤血球製剤の精密な温度管理の区別。
- 2. 急性溶血性輸血反応は、輸血開始直後から数時間以内、多くは数分から数十分以内に発現します。7〜10日後に現れるのは遅発性溶血性輸血反応です。正しくは:急性溶血性輸血反応は、輸血を始めてから通常数分〜数時間以内に現れます。選びやすい理由:「急性」という言葉から早く発症することは予測できるが、具体的な発症時期の区別が曖昧だと誤りやすい。混同注意:急性溶血性輸血反応と遅発性溶血性輸血反応の発症時期の区別。
- 3. 正解。急性非溶血性輸血反応(FNHTR)は、発熱や悪寒が主な症状であり、アレルギー反応による蕁麻疹や痒みなども含まれます。これらは溶血を伴わない輸血反応として最も頻度が高いです。選びやすい理由:最も一般的な輸血反応であり、発熱とアレルギー症状を正確に関連付けられるため。
- 4. 遅発性溶血性輸血反応の主な原因は、以前の輸血や妊娠などにより感作され、輸血後に産生された抗体(主にRh、Kell、Duffyなどの非ABO血液型抗体)によるものです。ABO血液型不適合輸血は、急性溶血性輸血反応の主な原因です。正しくは:遅発性溶血性輸血反応の主な原因は、以前の輸血や妊娠による既往感作によって、輸血後に産生された不規則抗体(ABO型以外の赤血球抗原に対する抗体)です。選びやすい理由:溶血性輸血反応の原因として血液型不適合は重要だが、それが「急性」か「遅発性」かを混同しやすい。混同注意:急性溶血性輸血反応と遅発性溶血性輸血反応の主要な原因抗体と血液型不適合の区別。
- 5. 急性溶血性輸血反応の主な原因は、ABO血液型不適合輸血です。Rh血液型に対する抗体は遅発性溶血性輸血反応や新生児溶血性疾患の原因となることが多いですが、急性溶血性輸血反応の最も一般的な原因ではありません。正しくは:急性溶血性輸血反応の主な原因は、ABO血液型不適合輸血です。選びやすい理由:Rh血液型不適合も溶血性輸血反応の原因となりうるため、Rh抗体が溶血を引き起こすという知識から選択しやすい。混同注意:ABO血液型不適合輸血とRh血液型不適合輸血がそれぞれ主に引き起こす輸血反応の種類(急性溶血性、遅発性溶血性)。
国試ポイント
輸血反応の種類(急性溶血性、遅発性溶血性、急性非溶血性、アレルギーなど)とその主な症状、原因、発症時期を区別して理解する。
混同注意
急性溶血性輸血反応と急性非溶血性輸血反応の症状や原因を混同しやすい。特に「発熱」は両者に見られるため、他の随伴症状や発症機序で区別する必要がある。
次に同じ論点が出たら
輸血後の症状が「発熱」「悪寒」「アレルギー症状(蕁麻疹など)」であれば、まず急性非溶血性輸血反応を疑い、溶血所見(ヘモグロビン尿、DICなど)の有無で急性溶血性反応と鑑別する。
関連知識
輸血副作用全般(溶血性、非溶血性、感染症、GVHDなど)とその治療法、予防法。輸血前に行うべき検査(交差適合試験、不規則抗体スクリーニング)の意義。