アポA1を含有するリポ蛋白はどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・5番
解説
アポA1は主にHDLの主要アポ蛋白ですが、食事由来の脂質を運搬するカイロミクロンも、合成直後にはアポA1を含有しています。その後、カイロミクロンのアポA1はHDLへ移行します。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。カイロミクロンはアポB48と共にアポA1を含有し、小腸で合成された食事由来の中性脂肪を運搬します。ただし、カイロミクロン上のアポA1は成熟過程でHDLに移行します。正しくは:カイロミクロンはアポA1を含有する。選びやすい理由:カイロミクロンは主にアポB48とアポC、アポEを思い浮かべがちだが、合成直後にはアポA1も持つ。混同注意:初期のカイロミクロンがアポA1を持つことを見落としやすい。
- 2. VLDL(超低密度リポ蛋白)は主に肝臓で合成され、アポB100を必須成分とし、アポC、アポEを含みますが、アポA1は基本的に含有しません。正しくは:VLDLはアポA1を含有しない。選びやすい理由:リポ蛋白の種類が多く、それぞれのアポ蛋白の組み合わせが混乱しやすい。混同注意:VLDLはアポB100を主要とするため、アポA1とは関連が薄い。
- 3. IDL(中間密度リポ蛋白)はVLDLがリポ蛋白リパーゼによって代謝される過程で生じるもので、アポB100とアポEを主に含有し、アポA1は含有しません。正しくは:IDLはアポA1を含有しない。選びやすい理由:VLDL代謝産物としての特性を認識していれば、アポA1を含まないことは推測できる。混同注意:IDLはVLDLからLDLへの移行段階であり、アポ蛋白組成もそれに準じる。
- 4. LDL(低密度リポ蛋白)は主にコレステロールを末梢組織に運搬するリポ蛋白であり、その主要なアポ蛋白はアポB100のみです。アポA1は含有しません。正しくは:LDLはアポA1を含有しない。選びやすい理由:悪玉コレステロールとして有名だが、アポ蛋白組成はアポB100が主であることを確認する。混同注意:リポ蛋白の機能とアポ蛋白の種類を混同しない。
- 5. 正解。HDL(高密度リポ蛋白)はアポA1を主要なアポ蛋白として含有し、末梢組織からコレステロールを引き抜く「逆コレステロール輸送」において中心的な役割を果たします。アポA1はHDLの構造維持と酵素活性化に不可欠です。正しくは:HDLはアポA1を主要な構成成分として含有する。選びやすい理由:HDLは善玉コレステロールとして知られ、アポA1が主要アポ蛋白であることは知識として定着しやすい。混同注意:HDLはコレステロールエステル転送蛋白(CETP)など、他のアポ蛋白や酵素との関連も深い。
国試ポイント
アポリポ蛋白の種類とその主要な構成リポ蛋白、およびそれぞれの機能的役割を正確に理解しているかが問われます。特に、初期のカイロミクロンがアポA1を持つという細部まで記憶しておく必要があります。
混同注意
VLDL, IDL, LDLは主にアポB100を共通して持ち、アポA1とは直接関連が薄いため、これらの選択肢で混乱する可能性は低いですが、カイロミクロンがアポA1を持つことを忘れていると正答を選び損ねます。
次に同じ論点が出たら
アポリポ蛋白の機能や、欠損症によって引き起こされる疾患について問われることがあります。
関連知識
アポリポ蛋白はリポ蛋白の構造維持、酵素活性化、レセプター認識など、多岐にわたる機能を持っています。各アポ蛋白がどのリポ蛋白に主要な構成成分として含まれるか、その機能と併せて覚えることが重要です。