酵素法によるカルシウム測定に用いられるのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・4番
解説
酵素法によるカルシウム測定では、カルシウムイオンが酵素の活性を調節する性質を利用します。α-アミラーゼはカルシウムを活性化因子として利用し、デンプンを分解する際にカルシウム濃度に依存した反応を示します。ホスホリパーゼDもカルシウムによって活性化され、リン脂質を加水分解する反応がカルシウム濃度に比例するため、これらの酵素はカルシウム測定に利用されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。α-アミラーゼはカルシウムイオンを活性化因子として必要とし、その活性がカルシウム濃度に依存するため、酵素法によるカルシウム測定に利用されます。選びやすい理由:正しい選択肢であるため、知識があれば選びやすい。混同注意:他の金属イオン依存性酵素。
- 2. ヘキソキナーゼはATPとマグネシウムイオンを必要とする酵素であり、カルシウムは直接的な活性化因子ではありません。グルコースのリン酸化に関与します。正しくは:ヘキソキナーゼはマグネシウムイオンを必要とします。選びやすい理由:一般的な解糖系の酵素であり、生体内の重要な反応に関わるため、なんとなく関連があるように感じられるかもしれない。混同注意:マグネシウム依存性酵素。
- 3. ガラクトシダーゼはラクトースなどのガラクトース含有糖類を加水分解する酵素であり、カルシウムイオンを活性化因子として利用しません。正しくは:ガラクトシダーゼはラクトース分解に関与します。選びやすい理由:糖代謝に関わる酵素であり、生体内での役割が広く知られているため、関連性があるように感じられるかもしれない。混同注意:糖分解酵素、特にカルシウム非依存性の酵素。
- 4. 正解。ホスホリパーゼDはカルシウムイオンによって活性化され、リン脂質の加水分解を触媒します。このカルシウム依存性を利用してカルシウム測定に利用されます。選びやすい理由:正しい選択肢であるため、知識があれば選びやすい。混同注意:他のホスホリパーゼ(A, Cなど)の種類とその活性化因子。
- 5. ピルビン酸キナーゼは解糖系の最終段階でADPをATPに変換する酵素であり、マグネシウムやカリウムイオンを必要としますが、カルシウムは活性化因子ではありません。正しくは:ピルビン酸キナーゼはマグネシウムおよびカリウムイオンを必要とします。選びやすい理由:解糖系の重要な酵素であり、ATP産生に関わるため、なんとなく関連があるように感じられるかもしれない。混同注意:マグネシウム依存性酵素。
国試ポイント
酵素活性と金属イオンの関係性、特にカルシウムが関与する酵素(α-アミラーゼ、ホスホリパーゼD)を理解する。
混同注意
多くの酵素はマグネシウムなどの他の金属イオンを必要とするため、カルシウムが特異的に活性化因子となる酵素と混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
カルシウム測定に用いられる酵素を問われたら、カルシウムを活性化因子または阻害因子として利用する酵素に注目する。
関連知識
クエン酸デヒドロゲナーゼはカルシウムによって阻害される酵素であり、これもカルシウム測定に応用可能です。また、カルシウムは血液凝固や筋収縮など、生体内の様々な生理機能に関与しています。