日本人の新生児血小板減少症の原因で最も多いものはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
新生児免疫性血小板減少症(NAIT)は、母親が特定の血小板抗原(HPA)に対して抗体を産生し、それが胎盤を通過して胎児の血小板を破壊することで起こります。このHPA抗体には人種差による頻度の違いが知られており、特に日本人においてはHPA-4b抗体(別名:Ko抗体)がNAITの最も一般的な原因とされています。一方、欧米諸国ではHPA-1a抗体が最も頻度が高いです。
選択肢ごとの解説
- 1. 抗HPA-1a抗体は、白人集団において新生児免疫性血小板減少症(NAIT)の主要な原因となる抗体ですが、日本人におけるNAITの原因としては頻度が低いとされています。正しくは:日本人におけるNAITの主要な原因はHPA-4b抗体です。HPA-1a抗体は欧米での頻度が高いです。選びやすい理由:新生児免疫性血小板減少症の原因抗体として最も国際的に知られており、一般的にHPA抗体の代表として認識されているため、日本の状況を知らないと選びやすいです。混同注意:HPA抗体の種類と、地域(人種)による発生頻度の違いを混同しやすいです。
- 2. 抗HPA-2b抗体はHPAシステムの一部であり、理論的にはNAITの原因となりえますが、日本人におけるNAITの主要な原因ではありません。正しくは:日本人におけるNAITの主要な原因はHPA-4b抗体です。選びやすい理由:HPA抗体の一種であるため、他のHPA抗体との関連で正答に見えてしまう可能性があります。混同注意:HPA抗体全体の知識と、特定のHPA抗体の人種差による頻度を混同しやすいです。
- 3. 抗HPA-3a抗体はHPAシステムの一部であり、理論的にはNAITの原因となりえますが、日本人におけるNAITの主要な原因ではありません。正しくは:日本人におけるNAITの主要な原因はHPA-4b抗体です。選びやすい理由:HPA抗体の一種であるため、他のHPA抗体との関連で正答に見えてしまう可能性があります。混同注意:HPA抗体全体の知識と、特定のHPA抗体の人種差による頻度を混同しやすいです。
- 4. 正解。日本人において、新生児免疫性血小板減少症(NAIT)の最も頻度の高い原因となるのはHPA-4b抗体です。これは、HPA-4b抗原陰性の母親がHPA-4b抗原陽性の胎児を妊娠した際に産生され、胎盤を介して胎児の血小板を破壊することで血小板減少症を引き起こします。
- 5. 抗HPA-5b抗体はHPAシステムの一部であり、理論的にはNAITの原因となりえますが、日本人におけるNAITの主要な原因ではありません。正しくは:日本人におけるNAITの主要な原因はHPA-4b抗体です。選びやすい理由:HPA抗体の一種であるため、他のHPA抗体との関連で正答に見えてしまう可能性があります。混同注意:HPA抗体全体の知識と、特定のHPA抗体の人種差による頻度を混同しやすいです。
国試ポイント
この問題は、新生児免疫性血小板減少症(NAIT)の原因となるHPA抗体に関する知識、特に日本人における主要な原因抗体が何かを理解しているかを問うています。HPA抗体には多くの種類があり、それぞれの抗体と人種差による頻度の違いが重要です。
混同注意
HPA-1a抗体とHPA-4b抗体の混同、および、NAITの一般的な原因抗体として国際的に最も認知されているHPA-1aが日本人にも当てはまると思い込んでしまう点が混同されやすいです。
次に同じ論点が出たら
次回、HPA抗体に関する問題が出た場合、まず「対象となる人種(日本人か欧米人かなど)」を確認し、その人種で最も頻度の高いHPA抗体を特定できるかがポイントとなります。また、HPA抗体の種類とその番号を正確に記憶しているか、他の疾患との関連で出てくる抗体(例:HLA抗体)と混同していないかにも注意が必要です。
関連知識
新生児免疫性血小板減少症(NAIT)の病態生理(母親の感作、胎盤通過、胎児血小板破壊)、HPAシステムの概要、HPA抗体の分類、輸血関連急性肺障害(TRALI)の原因抗体(HNA抗体やHLA抗体)との区別、新生児溶血性疾患(RH)の原因抗体との比較、血小板輸血不応の原因となる抗体(抗HLA抗体、抗HPA抗体)など。