敗血症マーカーはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
プレセプシンは、細菌感染症、特に敗血症において、単球やマクロファージが活性化することで増加するマーカーであり、敗血症の早期診断や重症度評価、予後予測に有用とされています。他の選択肢は、それぞれ間質性肺炎、腎機能、レニン・アンジオテンシン系、腎尿細管障害のマーカーであり、敗血症の特異的なマーカーではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. KL-6は主に間質性肺炎や肺線維症の病態把握に用いられるマーカーです。敗血症の診断には適しません。正しくは:KL-6は間質性肺炎や肺線維症のマーカーです。選びやすい理由:炎症性疾患で上昇するマーカーと混同する可能性があります。混同注意:CRPやPCTなどの一般的な炎症マーカーと役割を混同する可能性。
- 2. シスタチンCは主に腎機能の指標(eGFRの算出など)として用いられるマーカーです。敗血症の特異的なマーカーではありません。正しくは:シスタチンCは腎機能評価のマーカーです。選びやすい理由:重症病態では多臓器不全をきたすため、腎機能マーカーもチェックしますが、これは敗血症の直接的なマーカーではありません。混同注意:クレアチニンや尿素窒素といった他の腎機能マーカー。
- 3. 正解。プレセプシンは、細菌感染によって単球やマクロファージが刺激されることで産生される糖タンパク質で、敗血症の診断や重症度評価に用いられる特異性の高いマーカーです。選びやすい理由:他の炎症マーカーとの違いを理解していないと迷うかもしれません。
- 4. アンジオテンシン変換酵素(ACE)は、主にレニン・アンジオテンシン系の構成要素であり、肺疾患(特にサルコイドーシス)や心血管疾患との関連が知られていますが、敗血症のマーカーではありません。正しくは:ACEはレニン・アンジオテンシン系の酵素であり、主にサルコイドーシスなどで用いられます。選びやすい理由:生体内の広範な調整に関わる物質であるため、何らかの病態と結びつけてしまいがちですが、敗血症とは直接関係ありません。混同注意:レニンやアルドステロンなど、レニン・アンジオテンシン系の他の成分。
- 5. N-アセチルグルコサミニダーゼ(NAG)は、主に腎尿細管障害の指標として尿中で測定される酵素です。敗血症の直接的なマーカーではありません。正しくは:NAGは腎尿細管障害のマーカーです。選びやすい理由:敗血症では腎障害も起こりうるため、間接的に関連があるように見えますが、敗血症自体の特異的マーカーではありません。混同注意:β2-ミクログロブリンなど、他の腎尿細管機能マーカー。
国試ポイント
敗血症の特異的な診断マーカーに関する知識が問われています。CRPやプロカルシトニン(PCT)といった一般的な炎症マーカーだけでなく、より特異性の高い新規マーカーについても理解しているかどうかが重要です。
混同注意
敗血症の診断マーカーとしては、プロカルシトニン(PCT)やC反応性タンパク(CRP)が有名ですが、プレセプシンはこれらとは異なる機序で上昇し、より早期に変動すると言われています。これら複数のマーカーの位置づけを混同しないように注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
今後、敗血症のマーカーに関する問題が出題された場合、他のマーカー(例: プロカルシトニン、エンドトキシン)との比較や、その上昇機序についても問われる可能性があります。また、重症度評価や予後予測に用いられる指標も関連知識として確認しておきましょう。
関連知識
敗血症マーカーとしては、プレセプシンの他に、プロカルシトニン(PCT)、CRP、エンドトキシン、HMGB-1(高移動度群ボックス1)、IL-6などが挙げられます。それぞれのマーカーの特性(上昇のタイミング、特異性、感度)を理解しておくことが重要です。