炎症の四主徴に含まれないのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
炎症の四主徴(Rubor: 発赤、Tumor: 腫脹、Calor: 発熱/熱感、Dolor: 疼痛)は、Celsusによって提唱され、後にGalenが機能障害 (Functio laesa) を追加して五主徴となりました。潰瘍は炎症の結果として生じる組織の欠損であり、炎症の基本的な徴候ではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。潰瘍は炎症の結果として起こりうる組織の欠損であり、炎症の初期段階で必ず現れる四主徴には含まれません。正しくは:潰瘍は炎症の二次的な症状であり、炎症の基本的な四主徴には該当しません。選びやすい理由:炎症が重度になると潰瘍が生じることがあるため、炎症と関連があると感じて選びやすいかもしれません。混同注意:炎症の経過で生じる様々な病変(膿瘍、肉芽腫など)と混同しやすいです。
- 2. 腫脹(swelling)は、炎症部位での血管透過性亢進による液体の漏出や細胞浸潤によって組織が膨らむことであり、炎症の四主徴の一つです。正しくは:腫脹は炎症の四主徴の一つです。選びやすい理由:症状の一つなので、問題文の『含まれない』という部分を読み違えると正解と誤解する可能性があります。混同注意:炎症の別の症状(例:水疱形成など)と混同しやすいですが、腫脹はより広範な組織の膨張を指します。
- 3. 疼痛(pain)は、炎症によって産生される化学物質(プロスタグランジン、ブラジキニンなど)が神経終末を刺激することで生じ、炎症の四主徴の一つです。正しくは:疼痛は炎症の四主徴の一つです。選びやすい理由:日常生活でもよく経験する症状のため、なぜ含まれないのかと疑問に思うかもしれません。混同注意:痛みは体性感覚であり、炎症の種類や部位によって感じ方が異なるため、その特異性から混乱することがあります。
- 4. 発熱(heat/calor)は、炎症部位での代謝亢進や血管拡張による血流増加によって局所の温度が上昇することであり、炎症の四主徴の一つです。正しくは:発熱は炎症の四主徴の一つです。選びやすい理由:全身性の発熱と混同することがありますが、ここでは『炎症局所の熱感』を指しています。混同注意:全身性の発熱(fever)と局所的な熱感(calor)が混同されやすいですが、四主徴では後者を指します。
- 5. 発赤(redness/rubor)は、炎症部位での細動脈拡張による血流増加によって生じる症状であり、炎症の四主徴の一つです。正しくは:発赤は炎症の四主徴の一つです。選びやすい理由:皮膚の他の赤みを伴う疾患(蕁麻疹など)と混同して、炎症の特異的な症状ではないと考える人もいるかもしれません。混同注意:皮膚の他の発疹や湿疹など、赤みを伴う様々な皮膚病変と混同しやすいです。
国試ポイント
炎症の古典的な四主徴とその内容を正確に理解しているかを問う問題です。基本的な医学用語と病態生理学の知識が求められます。五主徴との区別も重要です。
混同注意
炎症の四主徴と五主徴の違い、および炎症によって生じる他の様々な病変(膿瘍、肉芽腫、潰瘍など)との区別。全身性の症状(全身性発熱など)と局所症状(局所熱感)の混同。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、五主徴(機能障害)の追加、各主徴の具体的な病態生理学的メカニズム、あるいは炎症の初期反応と慢性期反応で出現する症状の違いなどを確認する可能性があります。
関連知識
炎症の定義、急性炎症と慢性炎症の違い、炎症性サイトカイン、血管反応、細胞浸潤のメカニズム、炎症に伴う全身症状(CRP上昇、発熱、倦怠感など)。