運動負荷心電図で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・5番
解説
選択肢1の重症大動脈弁狭窄症は、運動負荷により心臓への負担が過度にかかり、生命に危険を及ぼす可能性があるため、運動負荷試験は禁忌です。選択肢5の運動中の持続的な血圧低下は、心臓のポンプ機能不全や虚血の進行を示唆する重篤な徴候であり、直ちに運動を中止する必要があります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。重症の大動脈弁狭窄症患者は運動負荷により心拍出量が十分に増加せず、心筋虚血や失神、突然死のリスクが高まるため、運動負荷試験は絶対禁忌とされています。
- 2. マスターの二段階試験(Master's two-step test)における負荷量は、年齢、性別、体重に基づいて決定されます。身長は考慮されません。正しくは:マスターの二段階試験における運動負荷量は、年齢、性別、そして体重に基づいて決定されます。選びやすい理由:身体的な負荷量を決める際に、年齢や性別と共に身体測定値が考慮されるのは一般的であるため、身長も含まれると誤解しやすいです。混同注意:異なる運動負荷試験のプロトコルや、身体活動能力を評価する他の指標の算出方法と混同する可能性があります。
- 3. トレッドミル負荷試験では、心電図の変化と血圧の測定が必須項目であり、経皮的酸素飽和度(SpO2)は通常記録されません。SpO2は呼吸機能検査や特定の疾患でのモニタリングで用いられることが多いです。正しくは:トレッドミルを用いた負荷試験では、心電図と同時に血圧の測定が必須です。選びやすい理由:運動負荷により呼吸循環器系に負荷がかかるため、酸素飽和度も重要な指標のように感じられ、記録されると誤解しやすいです。混同注意:通常のパルスオキシメトリーモニタリングや、肺疾患を持つ患者に対する運動負荷試験と混同する可能性があります。
- 4. 最大予測心拍数の一般的な計算式は「220 - 年齢」または「208 - (0.7 × 年齢)」であり、「300 - 年齢」ではありません。正しくは:予測される最大心拍数は、220から年齢を引いた値で算出されます。選びやすい理由:最大予測心拍数が年齢によって低下するという基本的な概念は正しいですが、具体的な数字が誤っているため、知識が曖昧だと間違えやすいです。混同注意:心拍数に関する他の計算式や、具体的な数字の暗記が不正確だと混同しやすいです。
- 5. 正解。運動中に血圧が持続的に低下することは、心拍出量の低下や広範囲な心筋虚血を示唆し、心臓のポンプ機能が限界に達している危険な状態であるため、検査を中止する重要な徴候です。
国試ポイント
運動負荷心電図検査の禁忌事項、負荷量の決定因子、測定項目、および中止基準に関する知識が問われています。特に、絶対禁忌となる疾患と、危険な中止徴候は重要です。
混同注意
各負荷試験プロトコル(マスター、トレッドミルなど)の具体的な内容、心拍数や血圧の正常範囲と異常値、様々な疾患の運動耐容能。
次に同じ論点が出たら
運動負荷心電図の絶対禁忌は何か、また運動中止基準の代表的なものは何かを正確に判断できるか。
関連知識
運動負荷心電図の目的(虚血性心疾患の診断、不整脈の誘発、運動耐容能の評価)、代表的なプロトコル(Master、Bruceなど)、禁忌事項(絶対禁忌、相対禁忌)、異常所見(ST変化、不整脈)、中止基準。