Staphylococcus aureusについて正しいのはどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・5番
解説
黄色ブドウ球菌は、カタラーゼ陽性、コアグラーゼ陽性が特徴的です。また、DNase陽性、マンニット発酵性、高食塩濃度耐性も重要な性状です。
選択肢ごとの解説
- 1. 黄色ブドウ球菌はDNase(デオキシリボヌクレアーゼ)を産生し、DNAを分解する能力を持つため、DNaseテストは陽性となります。正しくは:DNase活性は陽性である。選びやすい理由:ブドウ球菌の多くの種類はDNase活性を示しますが、他のいくつかの細菌と混同しやすいかもしれません。混同注意:他のブドウ球菌やレンサ球菌とのDNase活性の有無。
- 2. 黄色ブドウ球菌はマンニットを分解し、酸を産生する能力があります。マンニット食塩培地では黄色ブドウ球菌の発育とマンニット発酵が確認され、培地の色が変化します。正しくは:マンニットを発酵させる。選びやすい理由:特定の培地での反応が不明確な場合、マンニット分解をしないと誤解する可能性があります。混同注意:マンニット非分解のブドウ球菌(例:コアグラーゼ陰性ブドウ球菌の一部)と混同。
- 3. 正解。黄色ブドウ球菌を含むほとんどのブドウ球菌はカタラーゼ酵素を産生し、過酸化水素を水と酸素に分解します。この反応により気泡が発生するため、カタラーゼテストは陽性となります。選びやすい理由:カタラーゼテストはブドウ球菌とレンサ球菌を区別する重要な初歩の検査であり、基本的な知識として理解しやすいです。
- 4. 黄色ブドウ球菌は食塩耐性が高く、6.5%(またはそれ以上)の高濃度の食塩加培地でも良好に増殖します。これはブドウ球菌属の特徴の一つです。正しくは:6.5%の食塩濃度を加えた培地でも増殖する。選びやすい理由:一般的な細菌の増殖条件と異なり、高濃度食塩下での増殖は例外的な特性と捉えられ、増殖しないと誤解しやすいかもしれません。混同注意:一般的な細菌の食塩耐性と混同。
- 5. 正解。黄色ブドウ球菌はコアグラーゼ(凝固酵素)を産生し、血漿中のフィブリノーゲンをフィブリンに変換して血漿を凝固させる能力を持ちます。これは病原性ブドウ球菌を同定する重要な指標です。選びやすい理由:コアグラーゼテストは黄色ブドウ球菌を同定する上で最も重要な検査の一つであり、非常に頻繁に問われる基本事項です。
国試ポイント
黄色ブドウ球菌の基本的な生化学的性状を問う問題です。特にカタラーゼとコアグラーゼの産生は、他のブドウ球菌やレンサ球菌との鑑別において最も重要であり、頻出する知識です。食塩耐性やマンニット分解能も鑑別に役立つ性状として重要です。
混同注意
ブドウ球菌属の他の菌種(例:S. epidermidis, S. saprophyticus)や、レンサ球菌属(Strep. pyogenesなど)との生化学的性状の差異。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、ブドウ球菌属の主要菌種の鑑別に関わる生化学的性状(カタラーゼ、コアグラーゼ、マンニット分解、食塩耐性、DNase、プロテアーゼなど)を複数選択肢から正しく判断できるかを確認します。
関連知識
ブドウ球菌属の鑑別フローチャート、各菌種の病原性因子、選択培地の原理(マンニット食塩培地など)。