心電図(別冊No. 2)を別に示す。梗塞部位はどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
提示された心電図において、I誘導、aVL誘導、V5誘導、V6誘導にST上昇が認められます。これらの誘導は心臓の側壁を反映しており、この所見は側壁心筋梗塞に特徴的です。
選択肢ごとの解説
- 1. 前壁梗塞ではV1-V4誘導でST上昇や異常Q波が認められますが、提示された心電図ではこれらの所見は見られません。正しくは:この選択肢が正しい場合、V1-V4誘導にST上昇や異常Q波が存在するはずです。選びやすい理由:他の誘導のST変化に惑わされる可能性があります。混同注意:他の誘導のST上昇と混同すると、前壁梗塞と誤解する可能性があります。
- 2. 前壁中隔梗塞ではV1-V3誘導でST上昇や異常Q波が特徴的ですが、この心電図ではそのような明確な変化は認められません。正しくは:この選択肢が正しい場合、V1-V3誘導にST上昇や異常Q波が存在するはずです。選びやすい理由:ST変化の幅広さから、中隔も含まれると考えるかもしれません。混同注意:広範囲な前壁梗塞と間違えて、中隔を含むと判断するかもしれません。
- 3. 正解。側壁梗塞は、I誘導、aVL誘導、V5、V6誘導でST上昇や異常Q波が認められることで特徴づけられます。提示された心電図ではこれらの誘導にST上昇が確認できるため、側壁梗塞と考えられます。
- 4. 下壁梗塞ではII誘導、III誘導、aVF誘導でST上昇や異常Q波が認められますが、提示された心電図ではこれらの誘導に明確なST上昇は確認できません。正しくは:この選択肢が正しい場合、II、III、aVF誘導にST上昇や異常Q波が存在するはずです。選びやすい理由:誘導間の関連性を誤解すると、下壁梗塞と判断するかもしれません。混同注意:側壁梗塞と下壁梗塞の誘導の区別が曖昧だと混同する可能性があります。
- 5. 後壁梗塞は通常、V1-V3誘導でR波の増高(ミラーイメージのST下降)やST下降として現れます。提示された心電図にはこれらの所見は認められません。正しくは:この選択肢が正しい場合、V1-V3誘導にR波増高やST下降が存在するはずです。選びやすい理由:他の誘導のST変化の陰性像と誤解する可能性があります。混同注意:直接的なST上昇が見られないことで、他の部位の梗塞と誤解する可能性があります。
国試ポイント
心筋梗塞の部位診断は、心電図の各誘導が反映する心臓の領域とその特徴的なST変化(ST上昇、異常Q波)を正確に理解しているかが問われます。特に主要な誘導での変化を識別することが重要です。
混同注意
前壁梗塞、下壁梗塞、側壁梗塞はST上昇を示す誘導が近接しているため混同しやすいです。特に、I誘導とaVL誘導の変化は側壁、II誘導、III誘導、aVF誘導の変化は下壁、V1-V4誘導の変化は前壁と明確に区別して覚える必要があります。
次に同じ論点が出たら
ST上昇の有無と、どの誘導でST上昇が見られるかを確認する。I, aVL, V5, V6誘導のST上昇は側壁梗塞を示唆する。
関連知識
心筋梗塞の診断には心電図所見だけでなく、心筋逸脱酵素(トロポニンT、CK-MBなど)の上昇や胸痛などの臨床症状も総合的に評価されます。心電図上では、急性期にはST上昇、亜急性期には異常Q波やT波の陰転化が見られます。