心臓超音波像(別冊No. 8)を別に示す。この像を描出する際の探触子の位置はどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
提示された画像は、左心室、大動脈、左心房が描出されており、これは心臓超音波検査における傍胸骨長軸像の典型的な所見です。この像は、胸骨の左縁、第2~4肋間あたりに探触子を置き、左心室長軸像や大動脈弁、僧帽弁の動きなどを評価するために使用されます。したがって、探触子の位置は「傍胸骨」が適切です。
選択肢ごとの解説
- 1. 心窩部からのアプローチは、肝臓を音響窓として利用し、心臓の短軸像や下大静脈などを観察する際に用いられますが、この画像のような描出は一般的ではありません。正しくは:心窩部アプローチでは、主に心臓の短軸像(大動脈弁レベル、僧帽弁レベルなど)や下大静脈を観察します。選びやすい理由:心臓に近いアプローチであるため、選択肢として考えやすいかもしれません。混同注意:他の心臓エコーアプローチ(心尖部、傍胸骨など)と混同することがあります。
- 2. 心尖部からのアプローチは、主に四腔像、二腔像、三腔像といった心臓の長軸方向の情報を得るために使用されます。この画像は、それらの像とは異なります。正しくは:心尖部アプローチでは、心尖部四腔像、二腔像、三腔像などを描出します。選びやすい理由:心臓の全体像を捉える重要なアプローチであるため、誤って選びやすい可能性があります。混同注意:傍胸骨長軸像や短軸像と心尖部四腔像を混同することがあります。
- 3. 正解。この超音波画像は、心臓の長軸像であり、左心室、大動脈弁、左心房などが直線的に描出されています。これは、胸骨の左縁に探触子を置き、主に左室長軸像を得る「傍胸骨アプローチ」で観察される典型的な像です。選びやすい理由:複数の心臓エコーの基本的なアプローチのうちの一つであり、心臓の基本的な評価に不可欠な部位です。混同注意:心尖部アプローチや心窩部アプローチと混同することがあります。
- 4. 右胸壁からのアプローチは、通常、心臓のルーチン検査ではあまり用いられません。先天性心疾患の検査などで特殊な条件で用いられることがあります。正しくは:右胸壁アプローチは、特殊な状況(例:右室の評価、大血管の異常)で補助的に用いられることがあります。選びやすい理由:胸壁からのアプローチであるため、一般的なアプローチと誤認する可能性があります。混同注意:他の胸壁からのアプローチ(傍胸骨など)と混同することがあります。
- 5. 胸骨上窩からのアプローチは、主に大動脈弓やその分枝、肺動脈などを観察するために使用されます。心臓本体のこの種の長軸像を得ることはできません。正しくは:胸骨上窩アプローチでは、大動脈弓、肺動脈、上大静脈などを観察します。選びやすい理由:大血管を観察する重要なアプローチであるため、選択肢として考えやすいかもしれません。混同注意:心臓の他のアプローチ(傍胸骨、心尖部など)と混同することがあります。
国試ポイント
心臓超音波検査の基本的な探触子位置(アプローチ)とその描出される典型的な画像パターンを理解しているか問う問題です。特に、傍胸骨長軸像、傍胸骨短軸像、心尖部四腔像、心窩部短軸像、胸骨上窩像は、それぞれ異なる目的で用いられ、特徴的な画像が得られるため、これらを確実に区別できる知識が必要です。
混同注意
心尖部アプローチ(四腔像、二腔像など)と傍胸骨アプローチ(長軸像、短軸像)の画像所見の区別。各アプローチで観察される主要な構造を混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出題された場合、提示された画像がどの心臓構造を含んでいるか、どの方向から心臓を捉えているか(長軸か短軸か、心尖部側か基部側か)を判断し、最も整合性の高いアプローチを選択します。
関連知識
心臓超音波検査の標準的なアプローチとして、傍胸骨アプローチ、心尖部アプローチ、心窩部アプローチ、胸骨上窩アプローチがあります。それぞれの特徴的な描出画像と、どの心臓構造の評価に適しているかを理解することが重要です。