脈波伝播速度NPWVQで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
脈波伝播速度は、動脈硬化の評価に用いられる指標であり、上肢と下肢にカフを装着して脈波の到達時間を測定する方法(PWV法など)が一般的です。この測定法により、血管の硬さを評価し、心血管疾患のリスク予測に役立てられます。加齢や高血圧によって動脈硬化は進行し、脈波伝播速度は増加します。また、一般的に男性の方が女性よりも高値を示す傾向があります。
選択肢ごとの解説
- 1. 加齢とともに動脈硬化が進行し、血管壁の弾性が失われるため、脈波伝播速度は増加します。正しくは:加齢により増加する。選びやすい理由:血管が弱くなるイメージから、伝わる速度が遅くなる(低下する)と誤解しやすい。混同注意:加齢による心拍出量の変化や、末梢血管抵抗の変化と混同しやすい。
- 2. 血圧が高いと血管壁にかかる負荷が増大し、血管が硬くなるため、脈波伝播速度は増加します。したがって、血圧の影響を強く受けます。正しくは:血圧の影響を受ける。選びやすい理由:血圧と脈波伝播速度の関係性を理解していないと、独立した指標と考えてしまう可能性がある。混同注意:脈波伝播速度が動脈硬化の指標であることから、血圧とは別の病態を示すものと誤解しやすい。
- 3. 一般的に男性の方が女性よりも動脈硬化の進行が早く、血管の性状も異なるため、脈波伝播速度は男性の方が高値を示す傾向があります。正しくは:男性と比べ女性が低値を示す、または男性が高値を示す。選びやすい理由:性差に関する知識が曖昧だと、どちらが高値か混同しやすい。一般的な高血圧の有病率など、他の疾患の性差と取り違える可能性もある。混同注意:骨密度や平均寿命など、他の性差と混同しやすい。
- 4. 正解。脈波伝播速度の測定には、上腕と足首にカフを巻いて脈波を検出し、その伝達時間を測定するPWV(脈波伝播速度)検査が広く用いられます。NPWVQもその一種であり、この記述は正しいです。選びやすい理由:この検査法の具体例を知らないと、他の選択肢に目が行きがちだが、検査方法として一般的な記述であるため、正答肢として判断しやすい。
- 5. 脈波伝播速度は動脈硬化の進展度を示す指標であり、値が高いほど動脈が硬く、心血管疾患の発症リスクが高まります。低い場合は動脈が柔らかく、リスクは低いことを示します。正しくは:高値のとき心血管疾患発症リスクが高まる。選びやすい理由:「リスクが高い」という言葉と「低い」が並んでいると、一瞬正しいように見えてしまう。あるいは、値が低い方が良いという一般的な健康指標のイメージと混同しやすい。混同注意:例えば心拍数など、低い方が良いとされる他の生理学的指標と混同しやすい。
国試ポイント
脈波伝播速度に関する基本的な生理学的知識、病態生理、および検査法について問う問題です。特に、値の増減とそれが示す病態(動脈硬化の進展)の関係、および主要な測定原理(カフ測定)が重要です。
混同注意
脈波伝播速度の増減とその医学的意味(動脈硬化の進行)、「高い/低い」が示すリスクの方向性(高値→リスク増)、そして他の生理学的指標(心拍数、血圧など)の変動とその意味を混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、脈波伝播速度の数値が示す具体的な病態(例:PWVの基準値やカットオフ値)、他の動脈硬化指標(ABI、CAVIなど)との比較、および各指標の測定原理と臨床的意義について問われる可能性が高い。
関連知識
PWV(Pulse Wave Velocity)、ABI(足関節上腕血圧比)、動脈スティフネス、動脈硬化の危険因子(高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、加齢)、心血管疾患の一次予防・二次予防。