eGFRの計算に使用するのはどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・4番
解説
日本の標準的なeGFR(推算糸球体濾過量)の計算式には、血清クレアチニン濃度と年齢、そして性別(女性の場合に補正係数)が用いられます。血清クレアチニンは腎臓での濾過排泄量を示す主要な指標であり、年齢は加齢に伴う腎機能の生理的低下を反映するために不可欠な因子です。身長や体重は直接的な計算には使用されず、尿中クレアチニン濃度はクレアチニンクリアランスの計算に用いられます。
選択肢ごとの解説
- 1. 身長は一般的なeGFR計算式には直接使用されません。正しくは:eGFRの算出には直接必要ありません。体表面積の計算に間接的に用いられることはありますが、eGFRの主要な変数ではありません。選びやすい理由:体表面積補正(1.73 m²)という概念があるため、身長や体重が関連するように感じるかもしれません。混同注意:Cockcroft-Gault式のように体重を使う計算式や、体表面積を考慮する他の指標と混同する可能性があります。
- 2. 体重は一般的なeGFR計算式には直接使用されません。正しくは:eGFRの算出には直接必要ありません。Cockcroft-Gault式など、一部のGFR推算式では使用されますが、日本の標準的なeGFR式では用いません。選びやすい理由:薬剤の投与量計算などで体重がよく使われるため、腎機能の指標にも関連すると思われがちです。また、Cockcroft-Gault式を学習している学生は体重も必要と考えるかもしれません。混同注意:Cockcroft-Gault式と混同しやすいです。
- 3. 正解。eGFRは、年齢が上がるにつれて腎機能が自然に低下することを考慮に入れるため、計算式に年齢の因子が含まれます。日本の主要なeGFR推算式にも年齢は必須の項目です。
- 4. 正解。クレアチニンは筋肉の代謝産物であり、腎臓から排泄されます。血清中のクレアチニン濃度は腎機能の主要な指標の一つであり、eGFR計算の根幹となる要素です。
- 5. 尿中クレアチニン濃度はクレアチニンクリアランスの計算には使用されますが、eGFRの計算には直接使用されません。eGFRは、採血のみで簡便に腎機能を推算することを目的としています。正しくは:尿中クレアチニン濃度は、24時間尿などの蓄尿検体を用いたクレアチニンクリアランスの測定に用いられます。eGFRの計算には不要です。選びやすい理由:クレアチニンクリアランスとeGFRが共に腎機能評価指標であるため、混同しやすいです。どちらもクレアチニンを使う点で似ていると感じるでしょう。混同注意:クレアチニンクリアランス(Ccr)とeGFR (推算糸球体濾過量)は、腎機能の指標ですが、計算方法や必要な検体が異なります。
国試ポイント
eGFRの計算式は、国試においてその構成要素や意義が頻繁に問われる重要項目です。特に、採血データ(血清クレアチニン)と患者情報(年齢、性別)のみで簡易に腎機能を推測できる点が強調されます。また、クレアチニンクリアランスとの違いを理解しているかが問われることもあります。
混同注意
eGFRとクレアチニンクリアランス(Ccr)の計算に必要な項目や、それぞれの臨床的意義が混同されやすいです。Cockcroft-Gault式などの他のGFR推算式で体重が使用されるため、日本の標準的なeGFR式でも体重が必要だと誤解する場合があります。
次に同じ論点が出たら
もし次に同じ論点が出たら、eGFRの計算に性別(女性係数)が必要であること、または、クレアチニン以外の腎機能評価指標(シスタチンCなど)やその計算式に含まれる因子についても知識が問われる可能性があります。また、eGFRが具体的にどのような臨床的意義を持つか(例:CKDの診断・病期分類)も確認しておきましょう。
関連知識
eGFRは、CKD(慢性腎臓病)の診断基準の一つであり、腎機能評価に最も広く用いられている指標です。性別の因子も考慮されます(女性は係数0.739)。血清クレアチニン値は筋肉量の影響を受けるため、小児や高齢者、低栄養状態の患者では注意が必要です。また、シスタチンCを用いたeGFR計算式も存在します。