尿を検体として測定するのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
Ⅰ型コラーゲン架橋Cテロペプチド(CTX)は、骨の分解産物であり、骨吸収の指標となるマーカーです。血清での測定も可能ですが、尿中にも排泄されるため、尿検体でも測定が広く行われています。他の選択肢は主に血清検体で測定される骨形成マーカーまたは骨吸収マーカーです。
選択肢ごとの解説
- 1. オステオカルシンは骨芽細胞によって産生される骨形成マーカーであり、主に血清を検体として測定されます。尿中排泄は少量で、測定には通常用いられません。正しくは:血液(血清)を検体として測定されます。選びやすい理由:骨代謝マーカーとしてよく知られているため、検体を意識せずに選んでしまう可能性があります。混同注意:他の尿中排泄される骨吸収マーカーと混同することがあるかもしれません。
- 2. 骨型アルカリホスファターゼは骨芽細胞の活性を反映する骨形成マーカーであり、血清を検体として測定されます。尿中にはほとんど排泄されません。正しくは:血液(血清)を検体として測定されます。選びやすい理由:骨代謝マーカーとして非常に一般的で、臨床でよく測定されるため、正しいと思ってしまうかもしれません。混同注意:尿中排泄されるマーカーとは測定検体が異なるため、混同は少ないと考えられます。
- 3. 正解。Ⅰ型コラーゲン架橋Cテロペプチド(CTX)は、骨の主成分であるⅠ型コラーゲンが破骨細胞によって分解される際に生じる断片で、骨吸収マーカーとして知られています。血清だけでなく、尿中にも安定して排泄されるため、尿検体を用いた測定が可能です。
- 4. Ⅰ型プロコラーゲンCプロペプチド(PICP)は、Ⅰ型コラーゲンの合成時に切り出されるペプチドで、骨形成マーカーです。主に血清を検体として測定され、尿中にはほとんど排泄されません。正しくは:血液(血清)を検体として測定されます。選びやすい理由:Ⅰ型コラーゲンという共通の名称が含まれるため、選択肢3のCTXと混同してしまいやすいです。混同注意:同様のプロペプチドであるPINPや、骨吸収マーカーであるCTXと混同しやすいです。
- 5. Ⅰ型プロコラーゲンNプロペプチド(PINP)は、Ⅰ型コラーゲンの合成時に切り出されるペプチドで、骨形成マーカーです。主に血清を検体として測定され、尿中にはほとんど排泄されません。正しくは:血液(血清)を検体として測定されます。選びやすい理由:Ⅰ型コラーゲンという共通の名称が含まれるため、選択肢3のCTXと混同してしまいやすいです。混同注意:同様のプロペプチドであるPICPや、骨吸収マーカーであるCTXと混同しやすいです。
国試ポイント
この問題は、骨代謝マーカーの種類(骨形成マーカーと骨吸収マーカー)とその測定に用いられる主要な検体(血清または尿)に関する基本的な知識を問うています。特に、尿中で測定される骨代謝マーカーを正確に覚えているかがポイントとなります。
混同注意
骨形成マーカーと骨吸収マーカーの分類、およびそれぞれのマーカーの測定検体(血清か尿か)が混同されやすいです。特に、Ⅰ型コラーゲンに関連するマーカー(CTX, PICP, PINP)は名称が似ており、混乱を招きやすいでしょう。
次に同じ論点が出たら
次回この論点が出題された場合、骨形成マーカーと骨吸収マーカーの分類を正確に把握し、それぞれの代表的なマーカーが血清と尿のどちらで主に測定されるかを確実に識別できるかが重要になります。特に、尿で測定される骨吸収マーカーのリストをしっかりと覚えておくことが対策となります。
関連知識
主要な骨代謝マーカーとその測定検体:骨形成マーカーにはオステオカルシン(OC)、骨型アルカリホスファターゼ(BAP)、Ⅰ型プロコラーゲンNプロペプチド(PINP)、Ⅰ型プロコラーゲンCプロペプチド(PICP)などがあり、主に血清で測定されます。一方、骨吸収マーカーにはⅠ型コラーゲン架橋Cテロペプチド(CTX)、酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ(TRACP-5b)、Ⅰ型コラーゲン架橋Nテロペプチド(NTX)、デオキシピリジノリン(DPD)、ピリジノリン(Pyr)などがあり、CTX、NTX、DPD、Pyrなどは尿検体でも測定可能です。TRACP-5bは血清で測定されます。