染色体検査で異常がみられるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
Turner症候群は、性染色体の数的異常(X染色体のモノソミー)によって発症する染色体異常症です。他の選択肢はすべて単一遺伝子の変異によって引き起こされる遺伝性疾患であり、染色体全体の構造や数の異常ではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. 血友病Aは、血液凝固第VIII因子の遺伝子異常(X染色体上のF8遺伝子変異)によって引き起こされる単一遺伝子疾患です。染色体全体の異常ではありません。正しくは:単一遺伝子の異常による疾患である。選びやすい理由:遺伝性疾患であるため、染色体異常と混同しやすい。混同注意:単一遺伝子疾患と染色体異常症。
- 2. 囊胞性線維症は、CFTR遺伝子(7番染色体長腕に位置)の変異によって引き起こされる単一遺伝子疾患(常染色体劣性遺伝)です。染色体全体の異常ではありません。正しくは:単一遺伝子の異常による疾患である。選びやすい理由:遺伝性疾患であるため、染色体異常と混同しやすい。混同注意:単一遺伝子疾患と染色体異常症。
- 3. 正解。Turner症候群は、性染色体の一種であるX染色体が1本しかない(モノソミーX、核型45,X)ことによって引き起こされる疾患であり、染色体の数的異常が直接の原因です。
- 4. Huntington病は、HTT遺伝子(4番染色体短腕に位置)内のCAGリピート配列の異常な伸長によって引き起こされる単一遺伝子疾患(常染色体優性遺伝)です。染色体全体の異常ではありません。正しくは:単一遺伝子の異常による疾患である。選びやすい理由:遺伝性疾患であるため、染色体異常と混同しやすい。混同注意:単一遺伝子疾患と染色体異常症。
- 5. フェニルケトン尿症は、PAH遺伝子(12番染色体長腕に位置)の変異により、フェニルアラニン水酸化酵素の活性が低下することによって引き起こされる単一遺伝子疾患(常染色体劣性遺伝)です。染色体全体の異常ではありません。正しくは:単一遺伝子の異常による疾患である。選びやすい理由:遺伝性疾患であるため、染色体異常と混同しやすい。混同注意:単一遺伝子疾患と染色体異常症。
国試ポイント
染色体異常症と単一遺伝子疾患の違いを正確に理解し、それぞれの代表的な疾患を区別できるかが問われています。特に、遺伝性疾患という広いカテゴリの中で、染色体レベルの異常なのか、遺伝子レベルの異常なのかを判断する知識が必要です。
混同注意
遺伝性疾患全般と染色体異常症を混同しやすい。特に遺伝性疾患の中には、染色体異常(例: Down症候群)と単一遺伝子異常(例: 血友病A)の両方があるため、個々の疾患がどちらに分類されるかを正確に覚える必要がある。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、まず提示された疾患が「遺伝性疾患」であるかを確認し、次にそれが「染色体の数や構造全体の異常」によるものか、「特定の単一遺伝子の変異」によるものかを判別する。
関連知識
染色体異常症の種類(数的異常:異数性、倍数性;構造異常:欠失、重複、転座、逆位など)、主な染色体異常症の例(Down症候群、Klinefelter症候群、Edwards症候群、Patau症候群など)。主要な単一遺伝子疾患の例(鎌状赤血球貧血、嚢胞性線維症、ハンチントン病、フェニルケトン尿症、筋ジストロフィーなど)。