自動血球計数装置において、実測している項目はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・2・3番のうち2つ(いずれの組合せも正解)
解説
【公式の取扱い】2つを選ぶ形式で、公式の正答表では「2と3」・「1と2」・「1と3」のいずれの組合せも正解とされています。 自動血球計数装置において直接測定される主要な項目は、赤血球数(RBC)、白血球数(WBC)、血小板数(PLT)、ヘモグロビン濃度(Hb)、平均赤血球容積(MCV)です。また、多くの装置では個々の赤血球の容積を測定し、そこからヘマトクリット(Ht)を実測しています。一方で、MCHとMCHCは、これら実測値を基に算出される「赤血球恒数」と呼ばれる項目です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。多くの自動血球計数装置では、赤血球の容積分布から直接ヘマトクリット値を測定する機能を有しています。これは、赤血球の個数と平均容積から算出される場合もありますが、電気抵抗法などで個々の赤血球容積を測定し、その総和として実測されることが多いです。正しくは:ヘマトクリット値Htは自動血球計数装置で実測される項目の一つです。選びやすい理由:ヘマトクリット値は赤血球数とMCVから算出されると誤解されがちですが、装置によっては直接測定または個々の細胞容積から積算されます。混同注意:MCVから計算すると混同しがちですが、Htは装置によって直接測定されるか、個々の赤血球容積の総和として実測されます。
- 2. 正解。自動血球計数装置において、ヘモグロビン濃度はシアンメトヘモグロビン法やスルホヘモグロビン法などの比色法を用いて、直接測定されます。これは装置の重要な測定項目の一つです。正しくは:ヘモグロビン濃度Hbは自動血球計数装置で実測される項目です。選びやすい理由:Hbが直接測定されることを知らない受験生は少ないと思われますが、他の算出項目と混同しないように注意が必要です。混同注意:赤血球指数と混同しやすいですが、Hbは直接測定項目です。
- 3. 正解。平均赤血球容積MCVは、電気抵抗法や光散乱法などを用いて個々の赤血球の容積を直接測定し、その平均値として実測されます。これは赤血球数の測定と同様に、血球計数装置の基本的な機能です。正しくは:平均赤血球容積MCVは自動血球計数装置で実測される項目です。選びやすい理由:MCVはHtと赤血球数から算出されると誤解されやすいですが、実際には個々の赤血球容積の直接測定から求められます。混同注意:HtとRBCから算出されると誤解されがちですが、MCVは個々の赤血球の容積測定から直接得られます。
- 4. 平均赤血球ヘモグロビン量MCHは、ヘモグロビン濃度(Hb)を赤血球数(RBC)で割ることで算出される項目であり、自動血球計数装置によって直接測定されるわけではありません。MCH = Hb / RBC で求められます。正しくは:平均赤血球ヘモグロビン量MCHは、ヘモグロビン濃度と赤血球数から計算される項目です。選びやすい理由:赤血球に関連する重要な指標なので、直接測定項目と誤解しやすいです。混同注意:MCHCと混同しやすいですが、どちらも算出項目です。
- 5. 平均赤血球ヘモグロビン濃度MCHCは、ヘモグロビン濃度(Hb)をヘマトクリット値(Ht)で割ることで算出される項目であり、自動血球計数装置によって直接測定されるわけではありません。MCHC = Hb / Ht で求められます。正しくは:平均赤血球ヘモグロビン濃度MCHCは、ヘモグロビン濃度とヘマトクリット値から計算される項目です。選びやすい理由:MCHと同様に、赤血球の指標として重要であるため、直接測定されると勘違いしやすいです。混同注意:MCHと混同しやすいですが、どちらも算出項目です。
国試ポイント
自動血球計数装置における直接測定項目と算出項目を正確に区別することが重要です。特にHt、MCVが直接測定項目であることを理解しているかが問われます。
混同注意
MCV、MCH、MCHCなどの赤血球恒数は、いずれも赤血球の性状を示す重要な指標ですが、その算出方法を理解していなければ、どれが直接測定項目でどれが算出項目かの区別がつきにくくなります。特にHtとMCVが直接測定されることを見落としがちです。
次に同じ論点が出たら
この知識を基に、異常な血球算定結果が出た場合に、どの項目が直接測定値として信頼できるか、どの項目が他の異常によって影響を受けるかといった臨床判断に繋げることができます。
関連知識
血球計数装置の測定原理(電気抵抗法、光散乱法、シアンメトヘモグロビン法など)と、各項目がその原理によってどのように測定または算出されるかの知識が不可欠です。また、自動血球計数装置が提供する他の情報(網状赤血球数、白血球分画など)についても関連知識として押さえておくことが望ましいです。