血液型で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
日本人におけるDiego抗原(Dia抗原)陽性者の割合は約10%であり、これは輸血学上重要な知識です。
選択肢ごとの解説
- 1. Bombay型は、H抗原を生成するためのFUT1遺伝子に変異があるため、H抗原(とそこから作られるA抗原、B抗原)を欠損しています。そのため、どの血液型とも適合しない特殊な血液型とされています。正しくは:Bombay型はH抗原を欠損しています。選びやすい理由:血液型抗原の複雑さから、H抗原に関する知識が曖昧だと間違えやすいです。混同注意:H抗原がA・B抗原の前駆物質であることと、Bombay型がH抗原を欠損していることを混同しやすいです。
- 2. Xg血液型はX染色体上にある遺伝子によって決定されます。女性はX染色体を2本持つため、男性(X染色体1本)よりもXg(a+)の頻度が高くなります。正しくは:Xg(a+)の頻度は、男性よりも女性の方が高くなります。選びやすい理由:X連鎖遺伝のパターンを逆にとらえてしまう可能性があります。混同注意:X連鎖優性遺伝と劣性遺伝、または伴性遺伝全般の性差の理解と混同しやすいです。
- 3. 正解。Di(a+)(Dia抗原陽性)は日本人を含むモンゴロイド系人種に特徴的に見られる血液型抗原で、その陽性率は約10%とされています。この知識は輸血検査で重要です。正しくは:正しい記述です。選びやすい理由:具体的な数値は記憶が曖昧になりやすいため、他の選択肢が明確に誤りだと判断できない場合に迷うかもしれません。混同注意:他の人種におけるDiego抗原(Dia, Dib)の頻度や、他の稀な血液型抗原の頻度と混同する可能性があります。
- 4. weak D(弱D)は、D抗原の量が少ない、あるいはD抗原のエピトープの立体構造が変化している状態を指します。エピトープの一部が欠損しているのはpartial D(部分的D)であり、weak Dとは異なります。正しくは:weak DはD抗原の発現量が少ない、またはD抗原の構造に変化がある状態です。エピトープの一部が欠損しているのはpartial Dです。選びやすい理由:weak Dとpartial Dは共にD抗原の異常であり、混同しやすい概念です。どちらもD抗原が正常ではないという点で共通するため、選択しやすいです。混同注意:weak Dとpartial D、およびDELの概念を混同しやすいです。これらはD抗原の異常に関する重要な分類です。
- 5. 三日熱マラリア原虫(Plasmodium vivax)の感染に抵抗性を示すのは、Duffy抗原を全く持たないFy(a-b-)の人です。Duffy抗原はマラリア原虫が赤血球に侵入する際の受容体として機能するため、抗原を欠損している人が抵抗性を示します。正しくは:Fy(a-b-)の人は三日熱マラリア原虫の感染に抵抗性を示します。選びやすい理由:Duffy抗原とマラリアの関係は有名ですが、どの表現型が抵抗性を示すのかを正確に覚えていないと間違えやすいです。混同注意:Duffy抗原の各表現型(Fy(a+b-), Fy(a-b+), Fy(a+b+), Fy(a-b-))と、それらのマラリア抵抗性の有無を混同しやすいです。
国試ポイント
本問題は、血液型の基礎知識、特に稀な血液型、遺伝形式、臨床的意義(マラリア抵抗性、輸血における重要性)について広範に問うものです。個々の血液型抗原に関する詳細な知識が求められます。
混同注意
weak Dとpartial Dの違い、X連鎖遺伝の性差、Duffy抗原とマラリアの関係における抵抗性を示す表現型、Bombay型におけるH抗原の有無は特に混同しやすい点です。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出た場合、各血液型抗原の特性(抗原性、遺伝子、臨床的意義、人種差)を正確に理解しているかを確認します。特に、紛らわしい表現や似た概念(例: weak Dとpartial D)の違いが明確に説明できるかを問う問題が出る可能性があります。
関連知識
各血液型抗原の遺伝形式、人種差、臨床的意義(新生児溶血性疾患、輸血副作用)、抗原の生合成経路。