創傷治癒で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
二次的治癒は、創縁が離れているか、組織の欠損が大きい、または感染が存在する創傷で見られます。この治癒形態では、創底部から肉芽組織が盛り上がり、欠損を埋め、その後、肉芽組織の収縮と上皮化によって創傷が閉鎖されます。
選択肢ごとの解説
- 1. ケロイドは、正常な瘢痕よりも線維組織が過剰に増殖したものであり、硬く隆起した状態になります。正しくは:ケロイドは硬く隆起した組織である。選びやすい理由:正常な瘢痕組織は比較的柔軟性を持つため、その延長でケロイドも柔軟だと誤解しやすい。混同注意:肥厚性瘢痕や成熟した瘢痕組織との区別。
- 2. 肉芽組織は、創傷治癒過程で新しい結合組織を形成するために、多数の新生毛細血管が豊富な血流を供給しています。この毛細血管の豊富さが肉芽組織が赤く見える理由でもあります。正しくは:肉芽組織には毛細血管が豊富である。選びやすい理由:組織の線維化が進むと血管が少なくなるイメージから、肉芽組織も血管が少ないと誤解しやすい。混同注意:線維化が進行した成熟瘢痕組織と肉芽組織の混同。
- 3. 一般的に、創傷面が小さいほど、皮膚の損傷が少なく、線維化の度合いも小さいため、瘢痕は目立ちにくく、あるいは形成されにくい傾向にあります。広範囲の創傷や皮膚の欠損が大きい場合に、より目立つ瘢痕が形成されやすくなります。正しくは:創傷面が大きいほど瘢痕が形成されやすい、あるいは創傷面が小さいほど瘢痕は目立ちにくい。選びやすい理由:創傷の深さや種類と面積の影響を混同し、「小さい傷でも残る」という日常経験から誤解する可能性がある。混同注意:創傷の深さや部位、治癒の種類(一次治癒・二次治癒)による瘢痕形成の違い。
- 4. 正解。二次的治癒(二次癒合)は、創縁が離れていたり、組織の欠損が大きかったり、感染や異物が存在する場合に起こります。この治癒過程では、まず肉芽組織が創底部から増殖して欠損を埋め、その後、肉芽組織の収縮と上皮化によって創傷が閉鎖・修復されます。
- 5. 一次的治癒(一次癒合)は、切開創のように創縁が整っており、組織欠損が少なく、感染や異物による汚染がない清潔な創傷で起こります。創縁が密着し、最小限の肉芽組織形成で治癒が進みます。正しくは:一次的治癒は、清潔で創縁が密着した創傷の治癒である。選びやすい理由:治癒の種類が多いので、それぞれの定義が混同しやすい。特に、汚染されている創傷は二次的治癒が典型的であるため、その逆の選択肢として誤って選んでしまう。混同注意:一次的治癒と二次的治癒の定義と、それぞれが適用される創傷の状態。
国試ポイント
創傷治癒の基本的な分類(一次的治癒と二次的治癒)とその特徴、および治癒過程で重要な役割を果たす組織(肉芽組織、瘢痕組織)の性質を理解しているかが問われています。特に、各組織の形態的・機能的特徴と、それらが治癒の種類とどのように関連するかを正確に把握している必要があります。
混同注意
一次的治癒と二次的治癒の定義、肉芽組織と瘢痕組織の区別、ケロイドと肥厚性瘢痕の区別。
次に同じ論点が出たら
創傷治癒の問題が出た場合、まず治癒の種類(一次・二次)を特定し、その上で各治癒の種類に特有の組織変化や細胞の動態、最終的な瘢痕形成の特徴を評価します。特に、肉芽組織の構成要素とその機能、および異常な瘢痕形成のメカニズムに注目すると良いでしょう。
関連知識
炎症、細胞外マトリックス、上皮化、線維芽細胞、コラーゲン線維、サイトカインの役割。創傷治癒の各期(炎症期、増殖期、再構築期)のイベント。