カラム法による血液型検査の結果(別冊No. 15)を別に示す。判定として正しいのはどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
カラム法による血液型検査において、オモテ検査(血球型)では抗A試薬・抗B試薬のいずれとも凝集反応がないため、血球上にA抗原およびB抗原がないことを示し、O型と判定される。ウラ検査(血清型)ではA型血球・B型血球のいずれとも凝集反応が認められるため、血清中に抗A抗体および抗B抗体が存在しないことを示し、AB型と判定される。RhD検査では抗D試薬との反応が陰性であるため、Rh陰性と判定される。したがって、オモテ検査O型、ウラ検査AB型、Rh陰性となる。
選択肢ごとの解説
- 1. 画像の下段にあるウラ検査の結果は、抗A血球、抗B血球の両方で凝集が認められているため、血清中に抗A抗体、抗B抗体の両方が存在しないことを示しており、これはAB型の所見です。しかし、上段のオモテ検査の結果は、抗A試薬、抗B試薬のどちらとも反応がなく、抗A抗原、抗B抗原の両方がないことを示しているため、O型の所見です。また、RhD抗原の有無を判定する抗D試薬の反応は陰性であるため、Rh陰性です。したがって、この選択肢は正しくありません。正しくは:オモテ検査O型、ウラ検査AB型、Rh陰性選びやすい理由:オモテ検査とウラ検査の凝集パターンを正しく読み取れていない場合、誤って選択する可能性があります。混同注意:オモテ検査とウラ検査の解釈、特に凝集と非凝集のパターンが示す血液型を混同している可能性があります。
- 2. 画像の下段にあるウラ検査の結果は、抗A血球、抗B血球の両方で凝集が認められているため、血清中に抗A抗体、抗B抗体の両方が存在しないことを示しており、これはAB型の所見です。しかし、上段のオモテ検査の結果は、抗A試薬、抗B試薬のどちらとも反応がなく、抗A抗原、抗B抗原の両方がないことを示しているため、O型の所見です。また、RhD抗原の有無を判定する抗D試薬の反応は陰性であるため、Rh陰性です。したがって、この選択肢は正しくありません。正しくは:オモテ検査O型、ウラ検査AB型、Rh陰性選びやすい理由:Rh陰性の判定は正しいものの、オモテ検査とウラ検査の判定を誤ると、この選択肢を選んでしまう可能性があります。混同注意:O型とAB型の血液型判定における抗原と抗体の関係を混同している可能性があります。
- 3. 正解。画像の上段にあるオモテ検査の結果は、抗A試薬、抗B試薬のどちらとも反応がなく、抗A抗原、抗B抗原の両方がないことを示しているため、O型と判定されます。下段のウラ検査の結果は、抗A血球、抗B血球の両方で凝集が認められているため、血清中に抗A抗体、抗B抗体の両方が存在しないことを示しており、これはAB型と判定されます。オモテ検査とウラ検査の型が一致しないのは不適合反応であり、この場合はO型の血球型検査の結果とAB型の血清型検査の結果が逆転している形となります。また、RhD抗原の有無を判定する抗D試薬の反応は陰性であるため、Rh陰性と判定されます。これは、O型Rh陰性の検体において、ウラ検査で異常が認められたケース(例:亜型や疾患による抗体価の低下など)を示す典型的なパターンです。したがって、この判定が正しいです。正しくは:正解のため修正不要
- 4. 画像の下段にあるウラ検査の結果は、抗A血球、抗B血球の両方で凝集が認められているため、血清中に抗A抗体、抗B抗体の両方が存在しないことを示しており、これはAB型の所見です。ウラ検査がO型と判定されるためには、抗A血球で凝集し、抗B血球では凝集しない(血清中に抗B抗体が存在する)か、あるいはその逆のパターンである必要があります。したがって、この選択肢は正しくありません。正しくは:オモテ検査O型、ウラ検査AB型、Rh陰性選びやすい理由:オモテ検査とRh陰性は正しいものの、ウラ検査の凝集パターンを見誤ると、この選択肢を選んでしまう可能性があります。混同注意:ウラ検査における凝集パターンと血液型の関係を混同している可能性があります。
- 5. 画像の下段にあるウラ検査の結果は、抗A血球、抗B血球の両方で凝集が認められているため、血清中に抗A抗体、抗B抗体の両方が存在しないことを示しており、これはAB型の所見です。また、RhD抗原の有無を判定する抗D試薬の反応は陰性であるため、Rh陰性です。したがって、この選択肢は正しくありません。正しくは:オモテ検査O型、ウラ検査AB型、Rh陰性選びやすい理由:オモテ検査のO型判定は正しいものの、ウラ検査とRhの判定を誤ると、この選択肢を選んでしまう可能性があります。混同注意:ウラ検査の凝集パターン、Rh判定における凝集の有無と陽性・陰性の関係を混同している可能性があります。
国試ポイント
カラム法を用いた血液型判定において、オモテ検査、ウラ検査、およびRh型の結果を正確に読み取り、判定できるかどうかが問われている。特に、オモテとウラで不適合反応を示した場合の解釈も重要となる。
混同注意
オモテ検査とウラ検査の各試薬が何を検出しているのか、また凝集の有無がそれぞれどの血液型を示すのかを混同しやすい。特にカラム法の結果像の読み取り方を間違えやすい。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、まずオモテ検査(抗A、抗B)から血球型を確定し、次にウラ検査(A型血球、B型血球)から血清型を確定する。最後にRhD検査の結果を確認し、総合的に判定する。オモテとウラで不適合を起こしている場合でも、それぞれの検査結果から導かれる型を正確に読み取ることが重要となる。
関連知識
ABO式血液型:A抗原、B抗原、抗A抗体、抗B抗体。Rh式血液型:D抗原、抗D抗体。不適合反応の際の対応(亜型、疾患、輸血歴、薬剤などによる影響)。