アミノトランスフェラーゼのホロ化に必要なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
アミノトランスフェラーゼはアミノ基転移反応を触媒する酵素であり、その際に補酵素としてピリドキサールリン酸(PLP)を必要とします。ピリドキサールリン酸は、ビタミンB6群の一つであるピリドキシンから体内で合成されます。したがって、アミノトランスフェラーゼのホロ化(活性型酵素の形成)にはピリドキシンが不可欠です。
選択肢ごとの解説
- 1. コバラミン(ビタミンB12)はメチルマロニルCoAムターゼやメチオニンシンターゼなどの酵素の補酵素であり、アミノトランスフェラーゼの補酵素ではありません。正しくは:コバラミンはメチルマロニルCoAムターゼやメチオニンシンターゼなどの補酵素である。選びやすい理由:ビタミンB群の一種であり、酵素反応に関わる補酵素として知られているため、関連性を感じるかもしれない。混同注意:他のビタミンB群の補酵素と混同する可能性がある。
- 2. 正解。アミノトランスフェラーゼ(例:AST, ALT)は、ピリドキサールリン酸(PLP)を補酵素として利用します。ピリドキサールリン酸はピリドキシン(ビタミンB6)から生合成されます。
- 3. リボフラビン(ビタミンB2)はFADやFMNなどの補酵素の前駆体であり、酸化還元酵素の補酵素として機能しますが、アミノトランスフェラーゼの補酵素ではありません。正しくは:リボフラビンはFADやFMNの前駆体であり、酸化還元酵素の補酵素として機能する。選びやすい理由:ビタミンB群の一種であり、多くの酵素反応に関与するため、正しい選択肢に思えるかもしれない。混同注意:他のビタミンB群の補酵素と混同する可能性がある。
- 4. トコフェロール(ビタミンE)は脂溶性ビタミンであり、抗酸化作用を持ちますが、アミノトランスフェラーゼの補酵素としては機能しません。正しくは:トコフェロールは抗酸化作用を持つ脂溶性ビタミンである。選びやすい理由:ビタミンであるため、何らかの生体機能に関与すると思いこむかもしれない。混同注意:水溶性ビタミンであるB群と混同したり、補酵素としての機能を持つと誤解したりする可能性がある。
- 5. ニコチンアミド(ナイアシン、ビタミンB3)はNAD+やNADP+などの補酵素の前駆体であり、主に脱水素酵素の補酵素として機能しますが、アミノトランスフェラーゼの補酵素ではありません。正しくは:ニコチンアミドはNAD+やNADP+の前駆体であり、脱水素酵素の補酵素として機能する。選びやすい理由:ビタミンB群の一種であり、多くの酵素反応に関与するため、正しい選択肢に思えるかもしれない。混同注意:他のビタミンB群の補酵素と混同する可能性がある。
国試ポイント
アミノトランスフェラーゼの補酵素が何か、そしてそれがどのビタミンに由来するかを正確に理解しているかが問われる。特に、多くの酵素反応に関わるビタミンB群の中から、適切なものを識別する知識が重要。
混同注意
アミノトランスフェラーゼの補酵素(ピリドキシン由来のピリドキサールリン酸)と、酸化還元酵素の補酵素(リボフラビン由来のFAD/FMNやニコチンアミド由来のNAD+/NADP+)が混同されやすい。また、コバラミン(ビタミンB12)も重要な補酵素であるため、注意が必要。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合、まず問われている酵素の具体的な反応形式(例:アミノ基転移、酸化還元、脱炭酸など)を特定し、その反応形式に特有の補酵素、そしてその補酵素の元となるビタミンを順に確認する。
関連知識
・アミノトランスフェラーゼ(AST, ALT)は肝機能検査で重要な酵素である。 ・ビタミンB6欠乏は、アミノトランスフェラーゼ活性低下につながる可能性がある。 ・各ビタミンB群がどの補酵素に変換され、どのような種類の酵素反応に関与するかを網羅的に学習することが重要。