脳波(別冊No. 5)を別に示す。認められるのはどれか。2つ選べ。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・2番
解説
提示された脳波図では、閉眼安静時の後頭部優位なα波のリズムと、瞬目による眼電図アーチファクトが明確に観察されます。特に瞬目による大きな振幅の波形は、脳波判読においてアーチファクトとして認識することが重要です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。開眼時の脳波から、後頭部に優位に出現する8-13Hzの律動的な波形がα波として観察されます。
- 2. 正解。脳波図に眼電図のアーチファクトとして、瞬間的な目の動き(瞬目)による大きな電位変化が記録されています。
- 3. 紡錘波は睡眠期のステージ2に特徴的な波形であり、今回の脳波図には認められません。正しくは:脳波図に紡錘波が認められるのは、通常、睡眠中の特定のステージです。選びやすい理由:脳波の正常波形の一つですが、意識状態によって出現が異なり、覚醒時の脳波図では通常明確ではありません。混同注意:K複合や徐波睡眠と混同しやすいが、紡錘波は入眠期後半から中等度睡眠期に現れる高頻度の突発的な波形です。
- 4. 徐波群発はてんかん発作時や重篤な脳障害でみられる異常波形であり、今回の脳波図にはそのような所見は認められません。正しくは:この脳波図には、病的意義のある徐波の群発は見られません。選びやすい理由:てんかんなど、脳の異常を示す所見として徐波は重要ですが、この図では該当しません。混同注意:健常者でも深睡眠時にデルタ波などの徐波は見られますが、群発して異常なパターンを示すものとは異なります。
- 5. 高振幅速波はてんかん発作時などに見られる異常波形であり、この脳波図には確認できません。正しくは:この脳波図に、病的意義のある高振幅の速波は出現していません。選びやすい理由:β波は速波ですが、通常は低振幅であり、高振幅速波は病的な意味合いが強いです。図にβ波が見えても、高振幅とは言えません。混同注意:正常な速波であるβ波と、病的な高振幅速波は区別する必要があります。
国試ポイント
脳波の基本的な正常波形(α波、β波など)と、覚醒時の生理的アーチファクト(瞬目、筋電図など)を判別する能力が問われています。特に、画像からこれらを正確に識別できるかが重要です。
混同注意
生理的脳波と病的脳波、また生理的アーチファクトと病的波形(てんかん波など)の区別。特に開眼・閉眼によるα波の変化や、瞬目によるアーチファクトを他の異常波形と混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、まず『意識状態(開眼・閉眼、覚醒・睡眠)』を確認し、それに伴う『正常な基本波形』と『生理的なアーチファクト』を識別できるかどうかに着目して判断する。
関連知識
脳波の周波数分類(δ, θ, α, β)、各波形の出現部位と意識状態の関係、主な生理的アーチファクト(瞬目、筋電図、心電図、発汗)の特徴とその判別方法。