ネフローゼ症候群で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
紫斑病性腎炎(IgA血管炎)は、小児に多く見られる全身性血管炎であり、腎病変を合併することが多く、ネフローゼ症候群を呈することもあります。特に小児のIgA血管炎による腎炎は、ネフローゼ症候群の原因となりえます。
選択肢ごとの解説
- 1. 1型糖尿病は、糖尿病性腎症の主要な原因であり、進行するとネフローゼ症候群を合併することがあります。糖尿病性腎症は成人のネフローゼ症候群の最も一般的な原因の一つです。正しくは:1型糖尿病は、ネフローゼ症候群の原因となります。選びやすい理由:糖尿病がネフローゼ症候群の原因となることを知っていても、1型と2型の区別や、腎症の進行度合いとネフローゼ症候群の関係性で迷う可能性があるため。混同注意:糖尿病性腎症の病態とネフローゼ症候群との関連性。
- 2. 微小変化群は小児のネフローゼ症候群の約90%を占める主要な原因であり、成人の微小変化群によるネフローゼ症候群の頻度は小児に比べて低いです。正しくは:微小変化群によるネフローゼ症候群は小児に多く見られます。選びやすい理由:膜性腎症など成人で多いネフローゼ症候群の原因疾患と混同しやすい。混同注意:成人や小児で好発するネフローゼ症候群の原因疾患の種類。
- 3. 正解。紫斑病性腎炎は小児に多い全身性血管炎(IgA血管炎)の腎合併症であり、ネフローゼ症候群を呈することがあります。そのため、小児のネフローゼ症候群の原因疾患として重要です。選びやすい理由:特定の疾患と好発年齢の関係性が正確に覚えられていない場合に迷う可能性がある。混同注意:各種腎炎の好発年齢と臨床症状。
- 4. ネフローゼ症候群の診断基準となる尿蛋白量は3.5g/日以上(または1日あたりの体表面積あたり3.5g/1.73m²以上)とされています。1.5g/日以上は高度蛋白尿ではあるものの、ネフローゼ症候群の診断基準には満たない量です。正しくは:尿蛋白の診断基準は3.5g/日以上とされています。選びやすい理由:高度蛋白尿の定義とネフローゼ症候群の診断基準の具体的な数値が混同しやすい。また、尿蛋白の基準値は疾患によって様々であるため、絶対的な数値として捉えてしまう可能性がある。混同注意:高度蛋白尿の定義とネフローゼ症候群の診断基準となる尿蛋白量。
- 5. ネフローゼ症候群の診断基準には、高度蛋白尿(3.5g/日以上)、低アルブミン血症(血清アルブミン値3.0g/dL以下)、浮腫、高コレステロール血症が含まれますが、高トリグリセライド血症は直接的な診断基準ではありません。高トリグリセライド血症はネフローゼ症候群に合併する高脂血症の一症状ではありますが、診断基準の主項目には挙げられません。正しくは:ネフローゼ症候群の診断基準に高コレステロール血症は含まれています。選びやすい理由:ネフローゼ症候群で高脂血症を呈することは事実であり、トリグリセライドもその一部であるため、診断基準に含まれると誤解しやすい。混同注意:ネフローゼ症候群の主要な4徴候(高度蛋白尿、低アルブミン血症、高コレステロール血症、浮腫)と、それに伴う合併症や検査所見。
国試ポイント
ネフローゼ症候群の原因疾患と好発年齢、診断基準を正確に理解しておくことが重要です。
混同注意
ネフローゼ症候群の診断基準と、原因となる腎疾患の病態や好発年齢が混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
ネフローゼ症候群の原因疾患と、それが小児・成人のどちらに好発するか、および診断基準の具体的な数値を再確認する。
関連知識
ネフローゼ症候群の4主徴候(高度蛋白尿、低アルブミン血症、高脂血症、浮腫)と、小児に多い微小変化群、成人で多い膜性腎症や巣状分節性糸球体硬化症などの病理組織学的特徴を合わせて覚える。