血液培養の採血時に皮膚の消毒に用いるのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・5番
解説
血液培養は、血液中の微生物を検出する重要な検査であり、皮膚常在菌による検体汚染(コンタミネーション)を極力防ぐ必要があります。そのため、採血部位の皮膚消毒には、速効性と持続性に優れ、広範囲の微生物に有効な消毒薬が求められます。ポビドンヨードとグルコン酸クロルヘキシジンアルコールは、これらの条件を満たし、血液培養採血時の皮膚消毒薬として一般的に推奨され、広く使用されています。他の選択肢は、主に医療器具や環境の消毒に用いられるか、皮膚刺激性が強すぎるため、採血部位の皮膚消毒には適しません。
選択肢ごとの解説
- 1. 過酢酸は主に医療器具、特に内視鏡などの高水準消毒に用いられる化学消毒薬であり、生体の皮膚消毒には適していません。皮膚刺激性が強いため、採血部位の消毒には使用されません。正しくは:医療器具の高水準消毒薬である。選びやすい理由:強力な殺菌力を持つ消毒薬という印象から、選択肢として検討してしまう可能性がある。混同注意:他の強力な医療器具消毒薬(グルタラールなど)や、生体消毒薬と器具消毒薬の区別ができていない場合。
- 2. フタラールは、医療器具、特に内視鏡などの高水準消毒に用いられる化学消毒薬であり、生体の皮膚消毒には不向きです。皮膚や粘膜に刺激を与え、アレルギー反応を引き起こす可能性があります。正しくは:医療器具の高水準消毒薬である。選びやすい理由:強力な殺菌作用を持つため、用途を混同しがちである。混同注意:他の高水準消毒薬や、生体に使用できる消毒薬と混同しやすい。
- 3. 正解。ポビドンヨードは、広範囲の微生物に対して有効な殺菌作用を持ち、かつ持続性があるため、手術部位や採血部位の皮膚消毒に広く使用されます。血液培養の採血時にも、検体のコンタミネーション防止のため有効な消毒薬として選ばれます。混同注意:ヨードアレルギーのある患者には使用できないという注意点がある。
- 4. 次亜塩素酸ナトリウムは、主に環境表面や医療器具の消毒、漂白などに用いられる消毒薬です。皮膚に対する刺激性が強く、細胞毒性があるため、生体の皮膚消毒、特に採血部位への使用には適しません。正しくは:環境や器具の消毒・洗浄に用いられる消毒薬である。選びやすい理由:強い殺菌力を持つことから、あらゆる消毒に有効だと誤解しやすい。混同注意:環境消毒薬と生体消毒薬の適切な使い分けが理解できていない場合。
- 5. 正解。グルコン酸クロルヘキシジンアルコールは、速効性があり、広範囲の細菌やウイルスに有効で、かつ殺菌効果の持続性に優れています。アルコールとの相乗効果により高い消毒効果を発揮し、採血や手術前の皮膚消毒において特に推奨される消毒薬の一つです。血液培養の採血時にもコンタミネーション防止のために非常に有効です。混同注意:グルコン酸クロルヘキシジン水溶液とアルコール製剤の使い分け、またはアルコール単独との効果の違い。
国試ポイント
医療現場で日常的に使用される消毒薬の主要な用途と特性を正確に理解しているかを問う問題です。特に、生体消毒薬と器具消毒薬、環境消毒薬の区別、および血液培養における検体汚染防止の重要性を踏まえた適切な消毒薬の選択能力が問われます。
混同注意
強力な殺菌作用を持つ消毒薬がすべて生体に使用できるわけではないという点。また、各消毒薬の適応範囲や禁忌(例:ヨードアレルギー、アルコール過敏症)と混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
次に類似の論点が出題される場合、手術部位の皮膚消毒薬の選択、特定の病原体に対する消毒薬の選択、あるいは消毒薬のアレルギー患者への対応について問われる可能性があります。
関連知識
消毒薬の分類(高水準、中水準、低水準)、作用機序、殺菌スペクトル、および適用部位ごとの選択基準。アルコール系、ヨード系、ビグアナイド系消毒薬の特性。血液培養における採血手技とコンタミネーション対策。