止血機構で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
セロトニンは、活性化された血小板から放出される生理活性物質であり、血管収縮作用と血小板凝集促進作用を持ち、止血および血栓形成に重要な役割を担います。
選択肢ごとの解説
- 1. 動脈血栓は血流が速いため、血小板が凝集してできる白色血栓が主です。赤色血栓は血流が遅い静脈で主に形成されます。正しくは:動脈血栓は主に白色血栓である。選びやすい理由:血栓には様々な種類があるため、正確な区別が曖昧だと間違えやすい。混同注意:白色血栓と赤色血栓の構成成分や形成部位
- 2. 正解。セロトニン(5-HT)は、活性化された血小板から放出され、血管収縮作用と血小板凝集促進作用を持ち、止血・血栓形成に重要な役割を果たします。選びやすい理由:血小板から放出される様々な物質の作用を把握していれば正答できる。
- 3. エピネフリン(アドレナリン)はストレスホルモンであり、血小板を活性化させ、凝固系を促進することで血栓形成を促進する作用があります。正しくは:エピネフリンは血栓形成を促進する。選びやすい理由:ホルモンの作用は多岐にわたるため、特定の作用を混同しやすい。混同注意:エピネフリンの他の生理作用や、血栓形成抑制作用を持つ物質(例:プロスタサイクリン)
- 4. 血液凝固因子の多くは、肝臓で産生されるタンパク質です。血小板は凝固反応に必要なリン脂質表面(血小板因子3)や一部の因子(例:V因子の一部)を提供しますが、凝固因子そのものの主要な産生部位ではありません。正しくは:血液凝固因子は主に肝臓で産生される。選びやすい理由:血小板が止血において重要な役割を担うため、凝固因子もそこで作られると誤解しやすい。混同注意:血小板の機能(凝集・粘着・放出)と、凝固因子の産生臓器
- 5. トロンボキサンA2(TXA2)は、血小板から産生され、強力な血管収縮作用と血小板凝集促進作用を持ち、止血・血栓形成に寄与します。正しくは:トロンボキサンAは血管を収縮させる。選びやすい理由:血管作用を持つ生理活性物質は多く、弛緩と収縮の作用を混同しやすい。混同注意:血管弛緩作用を持つプロスタサイクリン(PGI2)とトロンボキサンA2(TXA2)の作用
国試ポイント
止血機構における各因子の働き(特に血小板由来の生理活性物質)について、その作用機序を正確に理解しているかが問われています。動脈血栓と静脈血栓の違い、凝固因子の産生部位、主要な生理活性物質の作用(血管収縮/弛緩、凝集促進/抑制)を区別できる知識が必須です。
混同注意
セロトニン、エピネフリン、トロンボキサンA2、プロスタサイクリンなど、類似の生理活性物質の作用を混同しやすい。特に、血管収縮と血管弛緩、血小板凝集促進と抑制の区別が重要です。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出題された場合、まず『一次止血と二次止血の各ステップに関わる物質』を想起し、その物質の『主要な作用(血管/血小板/凝固系への影響)』と『産生源』を確認すると良いでしょう。
関連知識
一次止血(血管収縮、血小板血栓形成)と二次止血(凝固系)、フィブリン溶解系の概要。血小板から放出される因子、血管内皮から放出される因子。各凝固因子の主要な産生臓器。