分析前プロセスの品質管理はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・5番
解説
分析前プロセスとは、検査依頼から検体採取、検体搬送、検体準備(遠心分離など)、そして分析装置に検体をセットするまでの段階を指します。この段階における品質管理は、分析結果の信頼性を確保するために極めて重要です。選択肢1の「検体量の確認」は、適切な分析を行うために十分な検体があるか、または過剰でないかを確認する行為です。選択肢5の「検体採取から測定開始までの時間の確認」は、検体の安定性を保ち、時間経過による成分変化を避けるために重要です。これらの確認は、分析が始まる前に行われるため、分析前プロセスの品質管理に該当します。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。検体量の確認は、分析を行う上で適切な結果を得るための分析前プロセスの重要な品質管理項目です。量が不足していれば再採取が必要になり、過剰であれば希釈や適切な量への調整が必要です。選びやすい理由:一見当たり前のようにも思えるが、分析結果に直結するため重要な確認事項である。混同注意:分析中の操作と混同されがちだが、分析を開始する前に行われる確認である。
- 2. 精度管理試料の測定は、分析プロセス自体の品質(精度)を管理するための項目であり、分析中のプロセスに該当します。正しくは:これは分析プロセスの品質管理である。選びやすい理由:「品質管理」という言葉が入っているため、選びやすい。しかし、どの段階の品質管理かが重要。混同注意:分析前、分析中、分析後の各プロセスにおける品質管理の区別。
- 3. 精度管理結果の記録と保存は、分析後プロセス、または品質保証全体に関わる項目であり、分析前プロセスではありません。正しくは:これは分析後プロセスまたは品質保証に関する項目である。選びやすい理由:これも「品質管理」という言葉が含まれるため、選択肢として魅力的である。しかし、タイミングが異なる。混同注意:分析前、分析中、分析後の各プロセスにおける品質管理の区別。
- 4. 分析装置導入前の性能評価は、装置の選択や設置に関する品質管理であり、個々の検体の分析前プロセスとは異なります。これは設備管理や初期バリデーションの段階に当たります。正しくは:これは設備管理や初期バリデーションのプロセスである。選びやすい理由:「品質評価」という言葉から品質管理の一部と感じやすいが、日常的な検体分析のプロセスとは異なる。混同注意:日常的な分析前プロセスと、装置導入時などの初期設定や検証プロセスとの区別。
- 5. 正解。検体採取から測定開始までの時間は、検体の安定性に大きく影響するため、分析前プロセスの重要な品質管理項目です。適切な時間管理が行われていないと、測定結果が不正確になる可能性があります。選びやすい理由:これも一見地味だが、検体の品質を保つ上で不可欠な確認事項である。混同注意:分析中の測定時間と混同されがちだが、検体準備から測定装置への導入までの時間管理である。
国試ポイント
臨床検査の品質管理において、分析前、分析中、分析後の各プロセスで行われる具体的な品質管理項目を正確に理解し、区別できるかが問われています。特に「分析前プロセス」の範囲とその重要性がポイントです。
混同注意
分析前、分析中、分析後の各プロセスで行われる品質管理の内容を混同しやすい。特に「精度管理」という言葉が入っている選択肢は、分析中のプロセスと誤解されやすい。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、まず「分析前」「分析中」「分析後」のどの段階の品質管理を問われているかを明確に把握し、各選択肢がどの段階に当てはまるかを判断する。
関連知識
検体採取手順、検体運搬・保存条件、遠心分離条件、溶血・凝固・乳びの確認、検体ラベル確認など、分析前プロセスの他の品質管理項目も理解しておくこと。分析中プロセスには精度管理試料の測定、キャリブレーション、装置の保守点検などが含まれる。分析後プロセスには測定結果の確認、報告、データ保存などが含まれる。