短期の栄養指標として用いられる血漿蛋白はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4・5番
解説
短期的な栄養指標として用いられる血漿タンパク質は、半減期が短いものであることが重要です。選択肢4のトランスフェリンは約8〜10日、選択肢5のレチノール結合蛋白は約10〜12時間と比較的半減期が短く、栄養状態の変化を早期に反映するため、短期栄養指標として適しています。一方、アルブミンは半減期が長いため、長期栄養指標に適しています。
選択肢ごとの解説
- 1. アルブミンは血漿中で最も豊富に存在するタンパク質で、栄養状態の指標としては優れていますが、半減期が約17〜20日と長いため、短期的な栄養状態の変化を反映するには適していません。正しくは:アルブミンは長期的な栄養指標に適しています。選びやすい理由:栄養指標として非常に有名であるため、誤って選びやすいです。混同注意:レチノール結合蛋白やトランスフェリンのような半減期の短いタンパク質と混同しやすいです。
- 2. ハプトグロビンはヘモグロビンと結合し、溶血性貧血の診断に用いられる急性期反応物質です。栄養指標としては利用されません。正しくは:ハプトグロビンは溶血性貧血の診断マーカーです。選びやすい理由:血漿タンパク質の一つであるため、知識が曖昧だと選択肢として検討してしまう可能性があります。混同注意:他の血漿タンパク質と用途を混同しやすいです。
- 3. セルロプラスミンは銅を運搬するタンパク質であり、ウィルソン病などの銅代謝異常の診断に用いられます。栄養指標としては適していません。正しくは:セルロプラスミンは銅代謝異常の診断マーカーです。選びやすい理由:血漿タンパク質の一つであるため、知識が曖昧だと選択肢として検討してしまう可能性があります。混同注意:他の血漿タンパク質と用途を混同しやすいです。
- 4. 正解。トランスフェリンは鉄を運搬するタンパク質で、半減期が約8〜10日と比較的中程度であり、比較的短期の栄養状態、特にタンパク質栄養状態や鉄欠乏の指標として利用されます。混同注意:アルブミンなど半減期の長いタンパク質と、短期指標としての利用目的を混同しやすいです。
- 5. 正解。レチノール結合蛋白(RBP)はビタミンAを運搬するタンパク質で、半減期が約10〜12時間と非常に短いため、短期的な栄養状態の変化、特にタンパク質・カロリー栄養状態の鋭敏な指標として優れています。混同注意:アルブミンなど半減期の長いタンパク質と、短期指標としての利用目的を混同しやすいです。
国試ポイント
血漿タンパク質の半減期と、それが示す栄養指標としての適応期間(短期か長期か)を問う問題です。代表的なタンパク質の半減期とその臨床的意義を正確に理解しているかが試されます。
混同注意
アルブミン(半減期が長く長期指標)と、トランスフェリンやレチノール結合蛋白(半減期が短く短期指標)の区別が主な混同ポイントです。
次に同じ論点が出たら
今後、同様の論点が出た場合は、各血漿タンパク質の「半減期」「主要な機能」「臨床的意義(特にどの病態や状態の指標となるか)」を重点的に確認しましょう。
関連知識
半減期の長い血漿タンパク質(例:アルブミン、プレアルブミン/トランスサイレチン)、急性期反応物質(例:CRP、ハプトグロビン、セルロプラスミン)、肝機能指標としての血漿タンパク質(例:コリンエステラーゼ)。