臨床検査室において尿浸透圧の測定に用いられるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
尿浸透圧は、溶質の粒子数に依存する束一的性質(凝固点降下、沸点上昇、蒸気圧降下、浸透圧)を利用して測定されます。このうち、臨床検査室で最も一般的に用いられるのは、氷点降下法です。尿中の溶質濃度が高いほど凝固点が下がる原理を利用し、尿の濃縮能や希釈能を評価します。
選択肢ごとの解説
- 1. 屈折計法は尿比重の測定には用いられますが、尿浸透圧の測定には直接使用されません。正しくは:尿浸透圧の測定には氷点降下法が用いられます。選びやすい理由:尿比重も尿の濃縮度合いを示すため、混同しやすいです。混同注意:尿比重測定と尿浸透圧測定
- 2. 正解。尿浸透圧は、溶質の種類に関わらず溶質粒子の総数に依存する束一的性質を利用して測定されます。氷点降下法は、尿中に溶けている物質の量が多いほど液体の凝固点が下がる現象(氷点降下)を利用しており、浸透圧を正確に反映するため、臨床検査室で尿浸透圧の測定に広く用いられています。
- 3. ガラス電極法は、主にpH測定に用いられる方法です。浸透圧の測定には適用されません。正しくは:尿浸透圧の測定には氷点降下法が用いられます。選びやすい理由:pH測定も臨床検査でよく行われるため、誤って選びやすいです。混同注意:pH測定と浸透圧測定
- 4. 陽イオン抽出法は、特定の陽イオン(例: ナトリウム、カリウム)の分離・定量に用いられることがありますが、尿浸透圧の測定法ではありません。正しくは:尿浸透圧の測定には氷点降下法が用いられます。選びやすい理由:電解質も尿の主要な溶質であるため、関連があるように見えて選びやすいです。混同注意:電解質測定と浸透圧測定
- 5. メタクロマジー法は、特定の組織成分(例: 粘液性物質、肥満細胞の顆粒)を染色・検出する組織化学的な手法であり、尿浸透圧の測定には用いられません。正しくは:尿浸透圧の測定には氷点降下法が用いられます。選びやすい理由:特殊な染色法であり、他の検査法と混同しやすいかもしれません。混同注意:組織化学染色法と理化学検査法
国試ポイント
臨床検査における様々な検査項目と、それらを測定するために用いられる基本的な原理や方法を正しく理解しているかどうかが問われています。特に、尿検査においては尿比重と尿浸透圧の違い、およびそれぞれの測定原理が重要です。
混同注意
尿比重測定(屈折計法)と尿浸透圧測定(氷点降下法)。尿比重は尿中の溶質の質量に影響されるのに対し、尿浸透圧は溶質の粒子数に影響されるという違いがあります。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、各測定法がどの検査項目に用いられるか、またはその測定原理を問われる可能性があります。また、尿浸透圧の臨床的意義(例: SIADH、尿崩症など)についても関連付けて学習しておく必要があります。
関連知識
束一的性質(Colligative properties)、腎臓の濃縮・希釈能、尿比重と浸透圧の関係、各測定法の基本的な原理(例: pH測定のガラス電極法)。