令和3年(2021年)の日本の医療保険制度で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
日本の医療保険制度は、被用者保険(会社員とその扶養家族が加入)、国民健康保険(自営業者などが加入)、後期高齢者医療制度(75歳以上が加入)の大きく3つに分けられます。2021年時点のデータでは、被用者保険の加入者が全体の約6割を占め、最も大きな割合を占めています。これにより、日本の医療保険制度の全体像と各制度の規模感を理解しているかを問う問題です。
選択肢ごとの解説
- 1. 先進医療は、その技術料部分が保険外診療(自己負担)であり、医療保険は適用されません。先進医療と同時に行われる通常の診察・検査・投薬などの費用は保険診療の対象となりますが、先進医療技術そのものには保険が適用されない「混合診療」の形をとります。正しくは:先進医療のうち、基本的な診察や検査等の費用は保険診療が適用されるが、先進医療技術料自体は保険外診療である。選びやすい理由:「医療」という言葉から、全ての医療行為が保険でカバーされると誤解しやすいため、選びやすいかもしれません。混同注意:保険診療と、保険外診療(自由診療、混合診療)の区別が混同されている可能性があります。
- 2. 医療費の自己負担割合は、年齢や所得によって異なります。例えば、75歳以上の後期高齢者は原則1割(現役並み所得者は3割)、義務教育就学前の子どもは2割です。そのため、一律3割ではありません。正しくは:医療費の自己負担割合は、年齢や所得に応じて異なる。選びやすい理由:一般的に知られている成人の自己負担割合が3割であるため、全ての人に当てはまると考えてしまう誤りが考えられます。混同注意:一般的な勤労世代や成人における自己負担割合と、制度全体の多様な負担割合が混同されている可能性があります。
- 3. 75歳以上の後期高齢者は、原則として国民健康保険ではなく後期高齢者医療制度の被保険者となります。国民健康保険は主に、自営業者、農業従事者、年金生活者などで、職場の健康保険等に加入していない75歳未満の者が加入する制度です。正しくは:75歳以上の後期高齢者は後期高齢者医療制度に加入する。国民健康保険は主に自営業者や年金生活者(75歳未満)などが加入する。選びやすい理由:高齢者になると医療費の問題がクローズアップされるため、高齢者医療と国民健康保険が関連付けられやすいですが、制度上の区分が異なります。混同注意:国民健康保険と後期高齢者医療制度という、異なる医療保険制度の対象者が混同されています。
- 4. 正解。2021年時点の日本の医療保険制度において、被用者保険(健康保険組合、協会けんぽ、共済組合など)の加入者数は、日本の総人口の約6割を占めています。これは、国民健康保険(約3割)や後期高齢者医療制度(約1割)と比較しても最も大きな割合です。
国試ポイント
日本の医療保険制度の基本構造(被用者保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度の区分、対象者、おおよその加入割合)と、自己負担割合、先進医療の取り扱いについて正確な知識が問われています。特に、制度の各要素がどのように機能しているか、具体的な数値や条件を正確に把握することが重要です。
混同注意
各医療保険制度の対象年齢や加入者の特性、自己負担割合の例外規定、先進医療の保険適用範囲などが混同されやすい点です。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出題された場合、最新の統計データ(特に各保険制度の加入者割合や財源構成)、医療制度改正による自己負担割合の変更点、先進医療や選定療養に関するルールの詳細、特定の年齢層や所得層に対する特例措置に注目して学習することが重要です。特に、高齢者医療に関する制度や最新の動向は頻出です。
関連知識
日本の医療保険制度の区分と対象者、各制度の財源構成、後期高齢者医療制度の目的と対象、混合診療の原則禁止とその例外(先進医療、選定療養など)、年齢別の自己負担割合(乳幼児、高齢者など)。