Aちゃん(10歳、女児)は両親と3人で暮らしている。3歳の時に気管支喘息と診断された。6歳までは喘息発作で年に1回は入院していたが、8歳から発作を起こすことはなくなり、定期受診が必要なくなった。ダニとハウスダストに感作がある。 Aちゃんの咳嗽は軽快し、全身状態も良好で退院が決定した。Aちゃんに学校での生活状況を確認すると「最近、喘息発作はなかったけど、体育の時は咳が出たり苦しくなったりすることが時々あった」と話した。そのため、Aちゃんと母親に、退院後も抗アレルギー薬の内服と副腎皮質ステロイド薬の吸入を続けるよう医師が説明した。看護師のAちゃんに対する退院後の生活についての指導で適切なのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
Aちゃんは体育時に喘息症状が出ることがあると話しており、退院後も抗アレルギー薬と吸入ステロイド薬を継続する指示が出ています。学校生活で症状が出た際に、子ども自身が助けを求める行動をとれるように指導することは、安全を確保し、適切な対応を受けるために非常に重要です。担任の先生に伝えることで、先生はAちゃんの状態を把握し、必要な配慮や初期対応を行うことができます。
選択肢ごとの解説
- 1. 全ての風邪の流行時に学校を休むことは、学業や社会性を考慮すると現実的ではありません。一般的な喘息管理としては、手洗いやマスク着用など感染予防策を強化し、体調に応じて登校を判断することがより適切です。正しくは:「風邪が流行っている時期は、手洗いやうがいを徹底し、体調が悪い場合は早めに受診しましょう。」選びやすい理由:風邪は喘息発作の誘因となるため、予防策として休むのが良いと考えるかもしれません。混同注意:感染予防の重要性と、過度な行動制限の線引き。
- 2. 喘息の治療薬、特に吸入ステロイド薬は、症状がなくても気道の炎症を抑えるために継続が重要です。自己判断で中断すると、症状が再燃するリスクが高まります。医師の指示通り継続する必要があります。正しくは:「咳が出ていなくても、医師の指示があるまで薬はきちんと続けましょう。」選びやすい理由:症状が改善したら薬は不要と一般的に考える傾向があるため。混同注意:対症療法と維持療法の違い。
- 3. 喘息があっても、症状が安定していれば適度な運動は推奨されます。運動誘発喘息の症状が出る場合でも、事前に気管支拡張薬を使用するなどの対策で参加できることがあります。一律に見学させるのは、子どもの活動を不必要に制限することになります。正しくは:「体育の授業前に症状を予防する吸入薬を使うなど、先生と相談して安全に体育に参加できるようにしましょう。」選びやすい理由:運動が喘息発作の誘因となるため、予防策として活動を制限するのが安全だと感じるかもしれません。混同注意:運動誘発喘息の予防と、過度な運動制限。
- 4. 正解。学校で症状が出た際に、担任の先生に伝えることで、適切な対応(休憩、頓用薬の使用、保護者への連絡など)が速やかにとられます。これは、子ども自身が自分の状態を伝え、周囲のサポートを得るための重要なスキルであり、喘息を持つ児童の学校生活において非常に適切な指導です。
国試ポイント
喘息を持つ児童の学校生活における自己管理と周囲との連携に関する知識が問われています。特に、症状が出た際の具体的な行動や、学校の先生との協力の重要性について理解しているかがポイントです。過度な行動制限を促す選択肢は不適切と判断されます。
混同注意
喘息の治療継続の重要性(服薬自己中断の禁止)や、運動誘発喘息への対応(運動の一律禁止は不適切)と混同しやすい。感染予防の重要性は理解しつつも、過度な学校休止は推奨されないというバランス感覚も必要。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出た場合、子どもが自分の状態を周囲に伝える能力を育む指導や、学校との連携、適切な服薬管理、症状に応じた活動調整の重要性など、現実的な支援策に焦点を当てた選択肢が適切かを判断する。
関連知識
喘息治療の基本(コントローラーとリリーバー、アドヒアランス)、運動誘発喘息の予防と対処法、学校におけるアレルギー疾患対応ガイドライン、小児の自己管理能力の育成。