正期産で出生した健康な乳児で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
乳児期は、噴門の発達が未熟であること、胃の形状が縦長であること、そして主に液体を摂取する食生活であることから、学童期以降の子どもと比較して生理的に胃食道逆流が起こりやすい状態です。これは「吐き戻し」としてよく観察される現象であり、特別な疾患がない限りは成長とともに改善していく特徴があります。
選択肢ごとの解説
- 1. 胎便の排泄は通常、出生後24時間以内が目安とされています。36時間経過しても排泄がない場合は、便秘や腸閉塞などの病態を疑い、注意深い観察が必要です。正しくは:胎便は通常、生後24時間以内に初めて排泄される。選びやすい理由:排泄のタイミングに幅があることを想像して、36時間も許容範囲だと誤解する可能性がある。混同注意:一般的な生理的排泄時期と、排泄遅延が疑われるケースの目安を混同しやすい。
- 2. 正解。乳児は噴門(胃の入口)の括約筋の発達が未熟であること、胃の形が縦長で貯留量が少ないこと、授乳により液体を頻繁に摂取することなど、複数の要因により胃食道逆流(吐き戻し)が起こりやすいです。これは生理的な現象として広く認識されています。
- 3. 生理的黄疸は通常、生後2週間程度で消失します。母乳性黄疸はこれより長く遷延することもありますが、生後3か月以降まで持続する場合は、生理的な範囲を超えている可能性があり、他の原因(閉塞性黄疸など)を考慮して精密検査が必要です。正しくは:母乳栄養児であっても、生後3か月を過ぎても持続する黄疸は病的黄疸の鑑別が必要である。選びやすい理由:母乳性黄疸は長引くという知識から、安易にこの選択肢を選んでしまう可能性がある。混同注意:生理的黄疸の一般的な消失時期と、母乳性黄疸の持続期間、そして病的黄疸との鑑別の重要性を混同しやすい。
- 4. デーデルライン桿菌(乳酸桿菌の一種)は、主に成人女性の腟内に優勢に存在する細菌です。新生児の腸内細菌叢は、出生後、特に母乳栄養によってビフィズス菌が優勢となります。正しくは:経腟分娩で出生した児の腸内細菌叢は、ビフィズス菌が優勢となる。選びやすい理由:経腟分娩時に母体の産道細菌が児に移行するという知識から、デーデルライン桿菌も腸内細菌叢に関与すると誤解する可能性がある。混同注意:新生児の腸内細菌叢と母体の産道細菌叢の主要菌種を混同しやすい。
国試ポイント
この問題は、正期産で出生した健康な乳児が持つ生理的特徴に関する知識を問うものです。特に消化器系の未熟性や、生理的な現象と病的な状態の区別に関する理解が重要です。
混同注意
乳児期の生理的特徴と病的状態、それぞれの持続期間の正常範囲と異常範囲、母親の細菌叢と児の細菌叢の違い。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、乳児の消化器系だけでなく、呼吸器系、循環器系、体温調節機能、免疫機能など、主要な臓器・システムの生理的特徴と、それに関連する健康問題を把握できているかを確認してください。
関連知識
新生児・乳児の生理的特徴(消化器系、呼吸器系、循環器系、体温調節など)、新生児黄疸の種類と鑑別、胎便・移行便・乳児便の特徴、新生児の腸内細菌叢の形成過程。