日本の人口動態統計における死亡率と計算式の組合せで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
日本の人口動態統計における乳児死亡率は、「乳児(生後1年未満)の死亡数」を「出生数」で除し、1,000を乗じて算出されます。選択肢3はこの定義に正確に合致しています。
選択肢ごとの解説
- 1. 周産期死亡率の分子における妊娠期間は「妊娠満22週以後」が正しく、「妊娠満12週以後」ではありません。また、厳密な定義では分母は「出生数」だけでなく「妊娠満22週以後の死産数」も加えた「出産数」を用いるのが一般的です。正しくは:周産期死亡率:(妊娠満22週以後の死産数 + 早期新生児死亡数) ÷ (出生数 + 妊娠満22週以後の死産数) × 1,000選びやすい理由:周産期という言葉から、妊娠後期の死産と早期新生児死亡を分子に含めることは正しいと判断しやすいですが、妊娠期間の週数や分母の厳密な定義を見落としがちです。混同注意:新生児死亡率や乳児死亡率と期間や分母の定義を混同しやすいです。特に「早期新生児死亡」を含むため、新生児死亡率と間違えやすいでしょう。
- 2. 新生児死亡率は、生きて生まれた赤ちゃんに対する死亡率であるため、分母は「出生数」のみで、「死産数」を含めるのは誤りです。正しくは:新生児死亡率:新生児死亡数 ÷ 出生数 × 1,000選びやすい理由:死産も周産期における重要な要素であるため、新生児に近い概念として分母に含めるべきだと誤解する可能性があります。混同注意:周産期死亡率の分母に死産数が含まれるため、それに引きずられて新生児死亡率の分母にも死産数を含めてしまうことがあります。
- 3. 正解。この計算式は、日本の人口動態統計における乳児死亡率の定義と正確に一致しています。乳児とは生後1年未満の児を指し、その期間の死亡数を出生数で割ることで、1,000人あたりの乳児死亡率が算出されます。
- 4. 妊産婦死亡率の分母は「出生数」だけでは不十分です。正しくは「出産数」(出生数に妊娠満12週以後の死産数を加えたもの)が分母となります。正しくは:妊産婦死亡率:妊産婦死亡数 ÷ (出生数 + 妊娠満12週以後の死産数) × 100,000選びやすい理由:分子の「妊産婦死亡数」と乗数の「100,000」は正しいので、分母の「出生数」も正しいと誤解しやすいです。他の死亡率で出生数を分母に使うケースが多いため、混同しやすいでしょう。混同注意:他の乳児や新生児の死亡率と異なり、分母に「出生数」だけでなく「死産数」を含む「出産数」を使用するという点で混同しやすいです。この点が特に注意が必要です。
国試ポイント
日本の人口動態統計における主要な死亡率(乳児死亡率、新生児死亡率、周産期死亡率、妊産婦死亡率など)の定義と算出式を正確に理解しているかが問われています。特に、分子となる死亡の種類、分母となる対象集団、そして乗数(1,000や100,000)を正しく組み合わせることが重要です。各死亡率が何を表しているのか、その背景にある医療・公衆衛生上の意味も理解しておく必要があります。
混同注意
各死亡率の定義(どの期間の死亡を指すか)、分子と分母の具体的な構成要素(特に分母に出生数のみを用いるのか、死産数を含むのか、妊娠期間の指定など)、そして乗数(1,000か100,000か)を混同しやすいです。特に、周産期死亡率と新生児死亡率、乳児死亡率の期間の重複や違い、妊産婦死亡率の分母が「出生数」ではなく「出産数」である点は頻繁に混同されます。
次に同じ論点が出たら
次に同様の問題が出題された場合、他の主要な死亡率(例:粗死亡率、年齢調整死亡率、特定の疾患による死亡率)についても、それぞれの定義、分子、分母、乗数を正確に答えられるかを確認すると良いでしょう。また、それぞれの死亡率が示す健康状態や公衆衛生上の課題についても考察できるかを確認します。
関連知識
人口動態統計の基本的な概念、乳児・新生児・早期新生児・死産などの定義、国際的な統計指標との比較、母子保健指標としての重要性、健康日本21などの目標値との関連。