生後6か月の男児。保護者が児の尿の色が濃いことを心配して来院し、尿検査のため採尿することになった。採尿に使用する用具(別冊No. 1)を別に示す。この男児の採尿に使用する用具として適切なのはどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
生後6か月の乳児の場合、意思表示が困難であり、自主的な排尿コントロールができません。そのため、清潔に尿を採取するには、陰部周囲に貼り付けて自然な排尿を待つタイプの採尿バッグ(パウチ)が最も適しています。採尿バッグは使い捨てで衛生的であり、乳児の皮膚に優しい素材が使われています。
選択肢ごとの解説
- 1. この器具は一般的に成人男性向けの尿器であり、生後6か月の乳児には適合しません。正しくは:乳児には採尿バッグなど、適切なサイズの採尿器具を使用します。選びやすい理由:尿を採取するという機能自体は共通していますが、対象者の年齢と体格を考慮すると不適切です。混同注意:成人用尿器と小児用採尿器具の区別。
- 2. この器具は一般的に成人女性向けの差し込み便器であり、尿検査のための採尿には不向きです。特に乳児の採尿には適していません。正しくは:乳児の採尿には、専用の採尿バッグや滅菌コップなどを使用します。選びやすい理由:排泄物を受け止める容器としては見えますが、採尿の目的、特に乳児に使うには適切ではありません。混同注意:尿器と差し込み便器の区別、また乳児用採尿器具との混同。
- 3. この器具は一般的に排便を促す目的で使用される浣腸器です。尿を採取する器具ではありません。正しくは:尿検査の採尿には、採尿バッグや滅菌コップなどを用います。選びやすい理由:医療器具であるという点では共通していますが、用途が全く異なります。混同注意:採尿器具と浣腸器の機能の混同。
- 4. 正解。下に示す画像(別冊No.1)の④は、乳幼児の皮膚に貼り付けて使用する採尿バッグです。生後6か月の男児の尿検査のための採尿には、この採尿バッグが最も適しています。排泄器官の構造に合わせて適切に密着させ、清潔に尿を採取できます。
国試ポイント
乳幼児の採尿方法に関する知識、特に適切な器具の選択能力が問われています。対象者の年齢や発達段階に応じた看護技術の理解が重要です。画像問題として、具体的な器具の判別も求められます。
混同注意
成人用尿器や便器など、他の排泄関連器具との混同。また、導尿や膀胱穿刺といった侵襲的な方法と、非侵襲的な採尿バッグの違い。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、乳幼児の年齢・発達段階を正確に把握し、それに適した採尿方法や器具を選択できるかを確認します。また、異なる検査目的(例:培養検査)の場合に、どの採尿方法が優先されるかといった応用知識も問われる可能性があります。
関連知識
乳幼児の採尿方法には、採尿バッグの他に、清潔操作下でのコップ採尿(排尿予測法)、またはカテーテル採尿(導尿)、恥骨上膀胱穿刺などがありますが、ルーチン検査では非侵襲的な採尿バッグが第一選択となることが多いです。採尿時の注意点として、皮膚の清潔保持、適切な貼り付け方、細菌混入の防止、採尿後の迅速な検査室への提出などが挙げられます。