看護職員の交代勤務で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
2交代制の夜勤は長時間にわたるため、看護師の疲労軽減と医療安全確保のために、夜勤中の適切な仮眠が推奨されています。これにより、夜勤帯の覚醒度を維持し、医療事故の防止に繋がります。
選択肢ごとの解説
- 1. 交代勤務、特に夜勤を含むシフト勤務は、睡眠・覚醒サイクルを不規則にし、体内時計である概日リズム(サーカディアンリズム)を乱す主要な要因となります。これにより、睡眠障害や消化器症状、集中力低下など、様々な健康問題を引き起こす可能性があります。正しくは:個人の概日リズムは乱れやすいです。選びやすい理由:人間にはある程度の環境適応能力があるため、慣れれば問題ないと考えてしまうかもしれませんが、生理学的なリズムを大きく逸脱する勤務は、根本的にリズムを保つことを困難にします。混同注意:「人間は新しい環境に適応できる」という一般的な適応能力と、生理学的な概日リズムの維持能力を混同している可能性があります。
- 2. 交代勤務は、不規則な睡眠パターン、社会生活との不一致、疲労の蓄積などにより、ストレスを増大させ、抑うつや不安障害などのメンタルヘルス問題のリスクを高めることが知られています。したがって、影響は小さいとは言えません。正しくは:精神的な健康への影響が懸念されます。選びやすい理由:専門職としての責任感や、「自分は大丈夫」という過信から、メンタルヘルスへの影響を軽視しがちになるかもしれません。また、表面的な症状がないことで、影響がないと誤解することもあります。混同注意:肉体的な疲労と精神的な疲労の関連性や、ストレスへの個人の耐性について。また、メンタルヘルスは目に見えにくい問題であるため、軽視されやすい傾向があります。
- 3. 近年、看護職員のワークライフバランス改善や人材確保、労働時間短縮の目的で、2交代制を導入する医療機関が全国的に増加傾向にあり、3交代制よりも2交代制を採用する施設が主流、あるいは主流になりつつあります。正しくは:2交代制を導入している医療機関の方が、3交代制の施設よりも一般的になりつつあります。選びやすい理由:かつては3交代制が主流であったこと、また3交代制の方が1回あたりの夜勤時間が短く、負担が分散されるというイメージから、こちらが「良い」または「一般的」と考えやすいかもしれません。混同注意:過去の勤務形態の主流と現在の実態、または理想的な勤務形態と現状の勤務形態を混同している可能性があります。
- 4. 正解。2交代制の夜勤は勤務時間が長く(通常16時間程度)、看護師の疲労が蓄積しやすく、集中力の低下や医療ミスのリスクが高まります。そのため、医療安全の確保と看護師の健康維持の観点から、適切な時間(例: 60~90分程度)での仮眠が多くの施設で推奨され、実施されています。
国試ポイント
看護師の労働環境、特に交代勤務が看護師の身体的・精神的健康、および医療安全に与える影響と、それに対する対策や現状に関する知識が問われています。労働安全衛生の観点や、2交代制・3交代制の特徴、勤務形態の普及状況を理解しているかが重要です。
混同注意
2交代制と3交代制のメリット・デメリット、それぞれの現状における普及率、また「仮眠」と「休憩」の区別、仮眠が推奨される理由の理解不足などが混乱を招きやすい点です。
次に同じ論点が出たら
今後、同様の問題が出た場合、各勤務形態(2交代制、3交代制、日勤常勤など)のメリット・デメリット、疲労管理策、メンタルヘルスケアの重要性、そして最新の労働環境の実態(特に交代制の普及状況)について、正確な知識を基に判断できるかを確認する必要があります。
関連知識
概日リズム(サーカディアンリズム)の乱れが身体・精神に与える影響、睡眠衛生、疲労によるエラー発生リスク、労働基準法における休憩時間の規定、看護師の働き方改革、ワークライフバランス。