成人の静脈血採血で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
成人の静脈血採血では、穿刺後の止血が非常に重要です。通常2~5分間の直接圧迫が必要とされ、特に確実な止血のためには5分以上圧迫することが推奨されます。抗凝固療法中の患者や出血傾向のある患者では、さらに長時間の圧迫が必要となる場合もあるため、5分以上圧迫するという選択肢は、適切な止血管理を示しています。
選択肢ごとの解説
- 1. 駆血帯は採血部位より5〜10cm中枢側に巻くのが適切です。3cmでは距離が短すぎるため、血管の怒張が不十分になったり、採血操作の邪魔になったりする可能性があります。正しくは:採血を予定している場所から、5〜10cm中枢側に駆血帯を巻く。選びやすい理由:駆血帯を中枢側に巻くこと自体は正しい手技なので、距離の正確な知識がないと選んでしまいやすいでしょう。混同注意:駆血帯を巻く位置の適切な距離(5〜10cm)と、不適切な距離(短すぎる、長すぎる)を混同しやすいです。
- 2. 成人の静脈採血における針の刺入角度は、通常10〜30度です。60度では角度が急すぎ、血管を貫通したり、深部の組織を傷つけたりするリスクが高いです。正しくは:血管の走行に沿って、針を10〜30度の角度で刺入する。選びやすい理由:刺入角度を高くすることで、確実に血管に到達できると誤解しやすいかもしれません。混同注意:静脈注射や皮下注射などの他の注射手技と刺入角度を混同しやすいです(例:筋肉注射は90度、皮下注射は45度など)。
- 3. 抜針中に刺入部を圧迫すると、針の先端が血管内皮を傷つけたり、抜針時に針が血管壁に押しつけられて痛みを伴ったり、内出血や皮下血腫を引き起こすリスクがあります。圧迫は針を完全に抜いてから開始します。正しくは:採血終了後、針を完全に抜いてから、刺入部を圧迫する。選びやすい理由:血が漏れるのを防ぎたいという意識から、抜針と同時に圧迫した方が良いと感じるかもしれません。混同注意:抜針のタイミングと圧迫開始のタイミングを混同しやすいです。
- 4. 正解。採血後の止血時間は、個人差や採血量、抗凝固剤の使用状況などによって異なりますが、一般的に2〜5分間程度の直接圧迫が必要です。特に、確実な止血のためには5分以上の圧迫が推奨されることが多く、抗凝固療法を受けている患者や出血傾向のある患者にはさらに長時間の圧迫が必要となるため、この目安は適切です。
国試ポイント
静脈血採血の基本的な手順や注意事項は、看護師国家試験で頻出のテーマです。駆血帯を巻く位置、刺入角度、抜針時の注意点、止血方法など、各ステップの適切な知識が問われます。特に、患者の安全確保に直結する手技のポイントは重要視されます。
混同注意
静脈採血の手技における各ステップ(駆血帯の位置、消毒、刺入角度、抜針、止血)の適切な方法と、不適切な方法を混同しやすいです。特に、他の注射法(皮下注射、筋肉注射)との刺入角度の違いや、抜針・止血のタイミングが混同しやすいでしょう。
次に同じ論点が出たら
次回この論点が出題された場合、静脈血採血の各段階における具体的な手技(例:駆血帯の適切な解除タイミング、消毒液の乾燥時間、血管迷走神経反射が起きた際の対応)や、患者個別の状況(例:高齢者、小児、抗凝固薬内服患者)に応じた採血の注意点が問われる可能性があります。
関連知識
駆血帯の目的と適切な巻き方(圧迫時間、解除タイミング)。皮膚消毒の方法と乾燥時間。適切な針のゲージ選択。穿刺部位の選定(橈側皮静脈、尺側皮静脈、正中皮静脈など)。針の刺入角度と深度。採血量の確認。検体の取り扱い。採血後の合併症(内出血、神経損傷、血管迷走神経反射など)とその予防・対処。感染予防策(標準予防策)。