性周期とホルモンについて正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
排卵は、卵胞から分泌されるエストロゲンの濃度が一定レベルに達すると、視床下部-下垂体系に正のフィードバックがかかり、下垂体前葉から黄体形成ホルモン(LH)が大量に分泌される「LHサージ」によって引き起こされます。このLHサージが排卵の約24〜36時間前に起こるため、排卵直前にLH値が高くなるという記述は正しいです。
選択肢ごとの解説
- 1. 増殖期は卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が優位であり、基礎体温は低温相が続きます。基礎体温が上昇するのは排卵後の黄体期です。正しくは:増殖期は基礎体温が低温相である。選びやすい理由:基礎体温の変化は女性の健康指標として重要であるため、時期と関連するホルモンの理解が不十分だと誤りやすい。混同注意:増殖期と黄体期の基礎体温の変化を取り違えている可能性がある。
- 2. 排卵を直接引き起こすのは黄体形成ホルモン(LH)の急激な分泌増加(LHサージ)です。プロラクチンは乳汁分泌に関与するホルモンで、排卵とは直接関係ありません。むしろ高プロラクチン血症は排卵障害の原因となることがあります。正しくは:黄体形成ホルモン(LH)のサージによって排卵が起こる。選びやすい理由:様々なホルモンの名称が似ていたり、機能が複雑であるため、混同しやすい。混同注意:プロラクチンと黄体形成ホルモン(LH)の役割を混同している可能性がある。
- 3. 子宮内膜の増殖を促進するのは卵胞ホルモン(エストロゲン)です。プロゲステロン(黄体ホルモン)は、エストロゲンによって増殖した子宮内膜をさらに厚くし、受精卵が着床しやすい状態にする働きがあります(分泌期への移行)。正しくは:エストロゲンは子宮内膜の増殖を促進する。プロゲステロンは子宮内膜を分泌期へと変化させる。選びやすい理由:女性ホルモンの作用を混同しやすい。特にエストロゲンとプロゲステロンは相互に関連しつつも異なる作用を持つため、注意が必要。混同注意:エストロゲンとプロゲステロンの子宮内膜への作用を混同している可能性がある。
- 4. 正解。排卵は、エストロゲンの急激な上昇が引き金となり、下垂体からの黄体形成ホルモン(LH)の大量分泌(LHサージ)が起こることで誘発されます。このLHサージが排卵の約24~36時間前に見られます。正しくは:正しい記述のため修正不要。選びやすい理由:ホルモンの変動を正確に理解していなければ、他の選択肢に迷う可能性もある。混同注意:他のホルモン(FSH、エストロゲン、プロゲステロン)の排卵前後の変動と混同する可能性。
国試ポイント
この問題は、女性の性周期における主要なホルモン(エストロゲン、プロゲステロン、LH、FSH)の役割と変動、および基礎体温との関連について基本的な知識を問うものです。特に排卵を誘発するLHサージは重要なポイントです。
混同注意
性周期の各段階(増殖期、分泌期、月経期)と、それぞれの時期に優位となるホルモン、およびそのホルモンが子宮内膜や基礎体温に与える影響を正確に理解していないと、混同しやすい問題です。特にエストロゲンとプロゲステロンの作用の区別が重要です。
次に同じ論点が出たら
月経周期に関連する疾患(月経困難症、無月経、多嚢胞性卵巣症候群など)の病態生理や治療選択肢について学習を進めることができる。
関連知識
GnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)、FSH(卵胞刺激ホルモン)、LH(黄体形成ホルモン)、エストロゲン、プロゲステロンの視床下部-下垂体-卵巣軸における連携、基礎体温の二相性、排卵日の特定方法(LH検査薬など)。