心音の聴取でⅠ音がⅡ音より大きく聴取されるのはどれか。ただし、●は聴取部位を示す。

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出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
心臓の聴診において、第Ⅰ音は房室弁(僧帽弁と三尖弁)の閉鎖によって生じ、第Ⅱ音は動脈弁(大動脈弁と肺動脈弁)の閉鎖によって生じます。心尖部(僧帽弁領域)では、僧帽弁の閉鎖音が最も大きく、第Ⅰ音が第Ⅱ音よりも明確に聴取されます。これは、心室の収縮開始を反映する音であり、心拍の始まりを最も強く捉えられる部位であるためです。図1は心尖部を示していると推測されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。心尖部では、僧帽弁の閉鎖によって生じる第Ⅰ音が最も大きく聴取されます。この部位は、第Ⅰ音の主成分である僧帽弁閉鎖音を最も明確に捉えることができるためです。正しくは:心尖部(図1の位置)は、第Ⅰ音がⅡ音より大きく聴取される代表的な部位です。選びやすい理由:他の部位でも心音は聴取されますが、Ⅰ音がⅡ音より大きく聴取されるという条件に合致しません。混同注意:図が提示されていないため、具体的な部位は不明だが、一般的に心尖部と理解できる。
- 2. 通常、大動脈弁領域や肺動脈弁領域などの基部では、半月弁(大動脈弁、肺動脈弁)の閉鎖によって生じる第Ⅱ音が第Ⅰ音よりも大きく聴取される傾向にあります。これは、動脈血圧が高く、これらの弁の閉鎖がより大きな音を発生させるためです。正しくは:大動脈弁領域(図2の位置と仮定)では、第Ⅱ音が第Ⅰ音より大きく聴取されることが一般的です。選びやすい理由:心臓の基部にあたる部位は第Ⅱ音が強いということを混同している可能性があります。混同注意:心尖部以外で心音が聴取される部位であるため、誤って選ぶ可能性がある。
- 3. 通常、大動脈弁領域や肺動脈弁領域などの基部では、半月弁(大動脈弁、肺動脈弁)の閉鎖によって生じる第Ⅱ音が第Ⅰ音よりも大きく聴取される傾向にあります。これは、動脈血圧が高く、これらの弁の閉鎖がより大きな音を発生させるためです。正しくは:肺動脈弁領域(図3の位置と仮定)では、第Ⅱ音が第Ⅰ音より大きく聴取されることが一般的です。選びやすい理由:心臓の基部にあたる部位は第Ⅱ音が強いということを混同している可能性があります。混同注意:心尖部以外で心音が聴取される部位であるため、誤って選ぶ可能性がある。
- 4. 通常、三尖弁領域などの胸骨左縁下部では、第Ⅰ音と第Ⅱ音の聴取バランスは部位や個体差によりますが、Ⅰ音がⅡ音より明らかに大きく聴取される主要部位ではありません。心尖部と比較すると、Ⅰ音の強さは劣ります。正しくは:三尖弁領域(図4の位置と仮定)では、第Ⅰ音も聴取されますが、第Ⅰ音が第Ⅱ音より圧倒的に大きく聴取される部位ではありません。選びやすい理由:三尖弁の閉鎖音も第Ⅰ音の成分であるため、三尖弁領域で第Ⅰ音が強く聴取されると誤解する可能性があります。混同注意:心尖部以外の弁領域であるため、それぞれの聴取特性を正確に理解していないと誤る可能性がある。
国試ポイント
心音の聴取部位とその特徴(Ⅰ音とⅡ音の相対的な大きさ)は、循環器系の基礎知識として頻出です。特に、心尖部でⅠ音が強く、心基部(大動脈弁・肺動脈弁領域)でⅡ音が強いという基本的な関係を理解しておく必要があります。
混同注意
心音の聴取部位ごとの特徴(大動脈弁領域でⅡ音が強い、肺動脈弁領域でⅡ音が強い、三尖弁領域でⅠ音が強いなど)を混同しやすいため、それぞれの部位でどの弁の音が優位に聴取されるかを正確に覚えることが重要です。
次に同じ論点が出たら
この知識を基に、異常な心音や心雑音が聴取された場合の判断や、追加で行うべき観察項目を検討できるか。
関連知識
心音の異常(Ⅲ音、Ⅳ音、心雑音)、弁膜症、心不全時の聴診所見、脈拍との同期。