成人において胃食道逆流を防ぐために食後30分から1時間程度とるとよい体位はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
食後に坐位を保つことで、重力により胃の内容物が胃の中に留まりやすくなり、食道への逆流を防ぐことができます。これは、胃食道逆流症の予防や症状軽減のための基本的な生活指導の一つです。
選択肢ごとの解説
- 1. 左側臥位は胃の内容物が食道に逆流しにくいとされる体位ですが、食直後の胃食道逆流症の症状軽減には必ずしも最も推奨されるわけではありません。特に食後すぐは消化器に負担をかけない体位が優先されます。正しくは:胃食道逆流症患者の就寝時の体位として推奨されることがある。選びやすい理由:胃食道逆流症の患者教育でよく聞く体位のため、選んでしまいがち。混同注意:就寝時の逆流予防と食直後の逆流予防を混同しやすい。
- 2. 半側臥位は、特定の疾患や手術後に用いられることがありますが、胃食道逆流を積極的に防ぐための食直後の一般的な体位として第一選択肢ではありません。正しくは:食道裂孔ヘルニアの手術後や、術後合併症のリスクがある場合に検討される。選びやすい理由:ベッドのギャッジアップと混同して、ある程度の頭部挙上があるため良いのではないかと考える。混同注意:ギャッジアップした体位と、純粋な側臥位の中間的な体位であるため、効果があるように感じてしまう。
- 3. 仰臥位は胃の内容物が重力によって食道に逆流しやすく、胃食道逆流を助長する体位であるため、食後に推奨されません。正しくは:胃食道逆流のリスクが高い場合は避けるべき体位である。選びやすい理由:安静を保つ体位として一般的だが、消化器への影響を考慮し忘れると選択肢になりうる。混同注意:安静臥床が必要な状況と、消化器への配慮が必要な状況を混同しやすい。
- 4. 正解。食後に坐位を保つことで、重力の作用により胃の内容物が食道へ逆流するのを防ぎ、胃食道逆流の症状を軽減することができます。特に食後30分から数時間は、消化のために胃に食べ物があるため重要です。正しくは:この選択肢は正しい。選びやすい理由:正しい選択肢であるため、誘惑要因は少ない。混同注意:特に混同するものはない。
国試ポイント
胃食道逆流症に関する基本的な病態生理と、それに基づく生活指導(特に食後の体位)が問われています。重力の利用という基本的な原則を理解しているかがポイントです。
混同注意
就寝時の胃食道逆流対策(左側臥位や頭部挙上など)と、食直後の行動(坐位保持)を混同しやすい。食直後の安静保持が必ずしも仰臥位ではないという点も注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出た場合、食後の適切な体位だけでなく、就寝時の体位、食事内容、食事のタイミング、肥満と逆流症の関係など、胃食道逆流症に関する包括的な生活指導の知識が問われる可能性があります。
関連知識
胃食道逆流症(GERD)の概念、原因、症状、診断、治療(薬物療法、生活習慣の改善)。生活指導には、食事内容の変更(脂肪の少ない食事、カフェイン・アルコール・炭酸飲料の制限)、禁煙、体重管理、食後2~3時間の臥床回避、就寝時の頭部挙上などが含まれます。