サクセスフルエイジングの説明で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
サクセスフルエイジングは、身体的・精神的・社会的な健康を維持し、加齢に伴う変化に積極的に適応しながら、充実した高齢期を送ることを目指す概念です。単に長生きするだけでなく、その質を重視します。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。サクセスフルエイジング(successful aging)は、高齢期を身体的・精神的・社会的に良好な状態を保ちながら、積極的に生活を送り、加齢に伴う変化にうまく適応していくことを指します。正しくは:加齢のプロセスに順調に適応していくこと。選びやすい理由:「適応」という言葉が広義に捉えられ、消極的な適応も含まれると誤解する可能性がある。混同注意:単に「健康であること」と混同されがちだが、心身の健康に加え、社会的な活動や生活の質も重視される概念である。
- 2. この説明は、サクセスフルエイジングの主体的な意味合いとは異なります。保護を受けること自体が悪いわけではありませんが、一方的な保護は主体性や自己決定権の喪失につながり、サクセスフルエイジングの目指す姿ではありません。正しくは:自己決定権を尊重し、社会とのつながりを維持しながら生活すること。選びやすい理由:高齢者の保護という側面が強く打ち出されており、一見すると高齢者支援のように見えるため、正しいと誤解する可能性がある。混同注意:サクセスフルエイジングは、単なる弱者保護ではなく、高齢者自身の主体的な生き方を支援する概念である。
- 3. この説明は「老化」そのものの定義であり、「サクセスフルエイジング」の定義ではありません。サクセスフルエイジングは、老化という普遍的な現象に対し、個人がどのように良好に対応していくかに焦点を当てた概念です。正しくは:加齢に伴う変化に対し、個々人が能動的に対処し、良好な生活の質を維持すること。選びやすい理由:老化現象そのものとサクセスフルエイジングという概念を混同し、正しいと誤認する可能性がある。混同注意:「老化」は避けられない生物学的プロセスだが、「サクセスフルエイジング」はそのプロセスをいかに肯定的に過ごすかという、社会心理学的・行動学的側面を含む概念である。
- 4. 社会的な役割からの離脱は、ディスエンゲージメント理論(disengagement theory)に近く、サクセスフルエイジングの現代的な考え方とは異なります。現代のサクセスフルエイジングは、社会との積極的な関わりを維持することが重要視されます。正しくは:社会的な役割を維持・再構築し、活動的に社会と関わり続けること。選びやすい理由:役割からの解放が自由につながるという感覚的な理解から、高齢期の理想的な姿と誤解する可能性がある。混同注意:ディスエンゲージメント理論とアクティビティ理論(activity theory)の対立点であり、サクセスフルエイジングは現代ではアクティビティ理論寄りの考え方を採用することが多い。
国試ポイント
サクセスフルエイジングの定義と、それに類似または対立する高齢化に関する他の概念(老化、ディスエンゲージメント理論など)との違いを正確に理解しているかが問われています。
混同注意
老化の定義、ディスエンゲージメント理論、アクティビティ理論など。
次に同じ論点が出たら
サクセスフルエイジングを促す具体的な支援策や、そのために必要な社会環境について考察する問題に発展する可能性があります。
関連知識
ディスエンゲージメント理論、アクティビティ理論、コンティニュイティ理論(継続性理論)、プロダクティブエイジング。