慢性副鼻腔炎の手術を受けた患者に対する説明で適切なのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
副鼻腔は眼窩と隣接しており、手術操作が眼窩に影響を及ぼし、視神経や外眼筋に障害を与える可能性があります。複視はこれらの神経障害の兆候の一つであり、術後合併症として注意すべき症状です。このような症状が現れた場合は、速やかに医療者に報告し、適切な処置を受ける必要があります。
選択肢ごとの解説
- 1. 手術後は、咽頭に溜まった分泌物には血液が含まれている可能性があり、飲み込むと気分不快や吐き気を引き起こすことがあります。また、誤嚥のリスクも考慮する必要があります。正しくは:喉に溜まった分泌物は、飲み込まずに吐き出すように指導します。選びやすい理由:分泌物を飲み込むこと自体は生理的な行為ですが、術後は血液混じりの分泌物である可能性を考慮する必要があります。混同注意:通常の鼻水や唾液とは異なり、術後の分泌物には血液や術部の刺激物が含まれる可能性があり、消化器系への負担や不快感を引き起こしやすいため、避けるべきです。
- 2. 術後は、頭部を高く保つことで術部の腫脹や出血を軽減し、呼吸を楽にする効果が期待できます。頭部を低くすると、術部の血液循環が増加し、腫れや出血が悪化する可能性があります。正しくは:横になる際は、頭を高く保つように指導します。選びやすい理由:頭を低くすることで安静が保たれるという誤解があるかもしれません。混同注意:手術部位の炎症や出血を抑えるためには、頭部を挙上して静脈還流を促進することが重要です。頭部を低くすると、術部への血流が増加し、腫脹や出血が悪化するリスクがあります。
- 3. 手術当日は、術部からの出血や感染のリスクがあるため、全身の入浴は避けるべきです。シャワー浴についても、医師の指示に従い、術部への刺激を避ける必要があります。正しくは:手術当日の入浴は控え、医師の指示に従ってください。選びやすい理由:清潔保持の重要性から入浴を許可されると誤解する可能性がありますが、術後の創部保護が優先されます。混同注意:術後早期の入浴は、血行を促進して出血を増やすリスクや、傷口からの感染リスクを高めるため、通常は禁止されます。清拭などで対応します。
- 4. 正解。副鼻腔炎の手術では、眼窩と副鼻腔が隣接しているため、手術操作によって眼窩の神経や筋肉に影響が及ぶ可能性があります。複視(物が二重に見える症状)は、術後合併症の一つであり、速やかに医療者に報告して評価を受ける必要があります。これは重篤な合併症の兆候である可能性があるため、適切な対応が求められます。
国試ポイント
副鼻腔炎の手術後の合併症とその早期発見の重要性について問う問題です。特に眼窩との解剖学的関連性を理解しているかがポイントになります。術後の異常症状を適切に判断し、報告を促す看護師の役割が問われます。
混同注意
他の選択肢は、術後の一般的な注意点に関するもので、術部の安静、清潔、出血予防に関する基礎的な知識を問うています。これらは術後管理の基本ですが、この問題では「適切な説明」として、重篤な合併症の早期発見に繋がる項目を選ぶ必要があります。
次に同じ論点が出たら
患者から複視の訴えがあった場合、看護師は速やかに医師に報告し、眼科的診察や画像診断などの追加評価が必要か判断します。その間、患者の転倒予防や精神的支援も行います。
関連知識
副鼻腔の解剖学(特に眼窩との位置関係)、副鼻腔炎手術の術後合併症(出血、感染、視力障害、脳脊髄液漏など)、術後ドレナージ、疼痛管理、体位管理。