急性期患者の生体反応で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
急性期(特に侵襲やストレスを受けている状態)の生体反応では、生体を防御し、エネルギーを供給するためにストレスホルモン(カテコールアミン、コルチゾールなど)が分泌され、異化作用が促進されます。具体的には、タンパク質の分解や糖新生が進み、グルコースやアミノ酸をエネルギー源として利用しやすくします。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。急性期(特に侵襲を受けた状態)では、ストレスホルモンの分泌亢進により糖新生やタンパク質分解が進み、エネルギー源を供給するため異化が亢進します。
- 2. 急性期では、病態が急激に変化し、それに伴って症状も急速に進行したり変化したりします。正しくは:症状は急速に変化します。選びやすい理由:慢性疾患などと比較して、回復に向かう時期では安定するイメージから選択してしまうかもしれません。混同注意:慢性期の症状変化や、回復期の安定した状態と混同する可能性があります。
- 3. 急性期の炎症反応では、サイトカイン(IL-1, IL-6, TNF-αなど)の分泌が著しく亢進し、炎症の伝達や免疫応答を調整します。正しくは:サイトカインの分泌量は増加します。選びやすい理由:炎症が治まる時期と勘違いしてしまうと、分泌が減ると考えてしまうかもしれません。混同注意:炎症性サイトカインの役割と、抗炎症性サイトカインの作用、あるいは炎症の収束期と混同する可能性があります。
- 4. 急性期のストレス反応では、下垂体-副腎皮質系が活性化し、コルチゾールなどの副腎皮質ホルモンの分泌が亢進します。これはストレスへの適応や抗炎症作用のためです。正しくは:副腎皮質ホルモンの分泌量は増加します。選びやすい理由:長期的なストレスによる副腎疲労と混同したり、疾患の種類によってはステロイド投与により内因性分泌が抑制される状況と混同したりする可能性があります。混同注意:副腎皮質機能不全(アジソン病など)の病態や、長期ステロイド使用後の内因性分泌抑制と混同する可能性があります。
国試ポイント
急性期の生体反応における代謝変化、特に異化と、ストレスホルモン(副腎皮質ホルモン、カテコールアミン)やサイトカインの役割に関する基本的な知識が問われています。身体の恒常性維持機構が、どのようなストレスに対してどのように反応するかを理解しているかを確認する問題です。
混同注意
異化と同化、急性期と慢性期の病態生理学的違い、炎症性サイトカインと抗炎症性サイトカインの役割、ストレス反応におけるホルモンの作用。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、急性期における生体内の水分・電解質バランスの変化、免疫系の変化、あるいは精神・心理的側面への影響についても着目して学習を進めると良いでしょう。
関連知識
ストレス反応、サイトカインネットワーク、急性期蛋白、炎症反応、糖新生、タンパク質代謝。