手段的日常生活動作〈IADL〉はどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・5番
解説
手段的日常生活活動(IADL: Instrumental Activities of Daily Living)とは、BADLよりも複雑で、社会生活を営む上で必要となる活動を指します。具体的には、金銭管理、電話の使用、服薬管理、買い物、調理、掃除、洗濯、交通機関の利用などが含まれます。選択肢2の「洗濯をする」と選択肢5の「買い物に出かける」は、これらIADLの典型的な例です。一方、選択肢1の「食事を摂る」、3の「入浴する」、4の「衣服を着替える」は、基本的な日常生活活動(BADL: Basic Activities of Daily Living)に分類されます。BADLは、生命維持に直接関わる基本的な活動であり、食事、更衣、排泄、入浴、移動などが含まれます。
選択肢ごとの解説
- 1. 食事の摂取は、基本的な日常生活活動(BADL)に分類されます。これは生命維持に不可欠な活動であり、より複雑な思考や計画を必要としないため、IADLには含まれません。正しくは:食事を摂ることは、基本的日常生活活動(BADL)である。選びやすい理由:食事は毎日行う活動なので、IADLと混同するかもしれない。混同注意:BADLとIADLの区別が曖昧な場合、日常的な活動全般をIADLと捉えてしまう可能性がある。
- 2. 正解。洗濯は、衣類の選別、洗濯機の操作、干す、たたむといった複数の手順と計画、判断を伴う活動であり、手段的日常生活活動(IADL)に該当します。正しくは:洗濯は、IADLである。選びやすい理由:家事全般がIADLであるという認識があれば、正しく選択できる。混同注意:家事の中でも特に簡単なものと、より複雑なものを混同する可能性がある。
- 3. 入浴は、身だしなみを整えるための基本的な活動であり、基本的な日常生活活動(BADL)に分類されます。複雑な計画や判断を要しないため、IADLではありません。正しくは:入浴することは、基本的日常生活活動(BADL)である。選びやすい理由:入浴も手順を伴うため、IADLと誤解する可能性がある。混同注意:BADLも複数の動作の組み合わせなので、IADLとの境界が分かりにくいと感じるかもしれない。
- 4. 衣服の着替えは、自己の身体を清潔に保ち、身なりを整えるための基本的な活動であり、基本的な日常生活活動(BADL)に分類されます。IADLには含まれません。正しくは:衣服を着替えることは、基本的日常生活活動(BADL)である。選びやすい理由:着替えも選択肢を選ぶなどの判断を伴うと考えるかもしれない。混同注意:身の回りのこと全てをIADLと捉え、BADLとIADLの定義を混同する可能性がある。
- 5. 正解。買い物は、必要なものを計画し、金銭を管理し、店舗へ移動するといった複数の複雑な判断や計画を伴う活動であり、手段的日常生活活動(IADL)に該当します。正しくは:買い物は、IADLである。選びやすい理由:外出を伴う活動はIADLであるという認識があれば、正しく選択できる。混同注意:簡単な買い物をBADLと捉え、IADLとの境界を誤る可能性がある。
国試ポイント
BADL(基本的日常生活活動)とIADL(手段的日常生活活動)の具体的な内容を正確に区別できるかが問われています。特に、両者の境界線となる活動について理解しておくことが重要です。
混同注意
BADLとIADLは名称が似ており、どちらも「日常生活活動」という大きな括りに入るため混同しやすいです。また、ADLの評価スケール(バーセルインデックスなど)で評価される項目とIADLの評価項目が異なるため、評価指標と結びつけて記憶しようとすると混乱を招くことがあります。それぞれの活動がどれくらいの複雑性や判断力を要するか、という視点で区別することが肝要です。
次に同じ論点が出たら
患者のADLやIADLの評価は、看護計画立案やリハビリテーションの目標設定において非常に重要です。個々の活動に対する介助量や自立度を判断し、適切な支援方法を検討する際にこの知識が活用されます。
関連知識
BADL(Basic Activities of Daily Living):食事、更衣、排泄、入浴、移動、整容。これらは生命維持に直接関わる基本的な活動。IADL(Instrumental Activities of Daily Living):買い物、調理、掃除、洗濯、電話の使用、金銭管理、服薬管理、交通機関の利用。これらはBADLよりも複雑で、社会生活を営む上で必要となる活動。FIM(機能的自立度評価表)やバーセルインデックスは主にBADLを評価するのに用いられ、LawtonのIADL尺度などはIADLを評価するのに用いられます。