災害に関する記述で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
災害時の要配慮者とは、高齢者、乳幼児、妊産婦、障がい者、外国人、医療的ケアが必要な者など、災害時に特に配慮や支援が必要となる人々のことを指します。高齢者は身体機能や認知機能の低下、慢性疾患の有無などから避難や生活維持が困難になる可能性が高く、要配慮者に含まれます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。高齢者は身体機能の低下、慢性疾患の合併、情報収集能力の低下などにより、災害時に避難や生活維持が困難になるため、要配慮者として扱われます。特に、医療的ケアが必要な場合や、認知機能が低下している場合は、より一層の支援が必要です。
- 2. 人為的災害(例:テロ、大規模な火災、原子力事故、化学物質流出など)の被災範囲は、局地的なものに限定されず、広範囲に及ぶ可能性があります。特に原子力事故などは広範囲かつ長期にわたる影響を及ぼします。正しくは:人為的災害の被災範囲は、局地災害にとどまらず、広範囲に及ぶことがある。選びやすい理由:一般的な小規模な人為的ミスによる事故を想像すると、局地的と捉えがちですが、大規模な人為的災害は広範囲に影響します。混同注意:自然災害の局地的な被害と混同しやすいかもしれません。
- 3. 複合災害とは、一つの災害が別の災害を引き起こしたり(例:地震による津波、地震による土砂災害、台風による洪水と土砂災害)、複数の災害が同時期に複合的に発生したりする事態を指します。同じ地域で複数回災害が発生することは「二次災害」や「連鎖災害」の一部と捉えられることもありますが、複合災害の定義とは異なります。正しくは:複合災害とは、一つの災害が別の災害を引き起こしたり、複数の災害が同時に発生したりする事態を指す。選びやすい理由:「複合」という言葉から「複数回」を連想しやすいため、正解だと誤解する可能性があります。混同注意:二次災害や連鎖災害の概念と混同しやすいです。複合災害は同時性や因果関係に重点が置かれます。
- 4. 災害発生直後の急性期においては、負傷者や病人の急増により医療需要が極めて高まりますが、交通網の寸断、医療機関の被災、医療従事者の不足などにより医療資源の供給が著しく低下するため、医療の需要が供給を大幅に上回る状態になります。これを「医療のギャップ」と呼びます。正しくは:発災直後に被災者診療を行う場では医療の需要が供給を上回る。選びやすい理由:医療従事者はすぐに現場に駆けつけるべきという理想論や、災害拠点病院の存在などから、供給が充実していると誤解する可能性があります。混同注意:平時における医療供給体制と混同しやすいです。災害時は平時の状態とは大きく異なります。
国試ポイント
災害看護において、災害弱者(要配慮者)の定義とその具体的な対象、そして災害時の医療提供体制の特徴(需要と供給のバランス)に関する基本的な知識が問われています。また、災害の種類やその範囲に関する理解も重要です。
混同注意
災害弱者と一般被災者の区別、複合災害と二次災害・連鎖災害の区別、災害時の医療供給と平時の医療供給の違い。
次に同じ論点が出たら
災害サイクルごとの看護師の役割、トリアージの優先順位、災害医療における倫理的問題(資源配分)、地域防災計画の内容。
関連知識
災害対策基本法における要配慮者の定義、災害サイクル(発災直後、急性期、亜急性期、慢性期)、トリアージの原則、DMATの役割、ハザードマップの活用。