成人男性への膀胱留置カテーテルの挿入で適切なのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
成人男性への尿道留置カテーテル挿入後は、陰茎を頭側(下腹部方向)に持ち上げて固定するのが適切です。これにより、陰茎と陰嚢の境界部分にかかる圧迫を避け、褥瘡の発生や尿道の湾曲部への負担を軽減し、カテーテルによる尿道損傷を防ぎます。
選択肢ごとの解説
- 1. 腹部に力を入れると、尿道括約筋が収縮しやすくなり、カテーテルの挿入が困難になる可能性があります。また、患者に不快感を与えます。正しくは:挿入操作中は患者にリラックスし、深呼吸をするように促します。選びやすい理由:排尿時には腹圧を使うことがあるため、混同しやすいかもしれません。混同注意:自然排尿時の腹圧と、カテーテル挿入時の状態。
- 2. 成人男性の尿道の長さは約16〜20cmであり、12〜14cmでは膀胱まで到達せず、バルーンを膨らませると尿道内で損傷を引き起こす可能性があります。正しくは:カテーテルは尿の流出を確認できるまで約18〜24cm挿入し、その後さらに2〜3cm進めてからバルーンを膨らませます。選びやすい理由:女性の尿道長と混同し、具体的な数字なので正しく感じやすいかもしれません。混同注意:男性と女性の尿道長の違い。
- 3. 尿が排出された直後にバルーンを膨らませると、バルーンが尿道内に位置している可能性があり、尿道損傷や出血を引き起こす危険性があります。正しくは:尿の流出を確認した後、カテーテルをさらに2〜3cm膀胱内に進めてからバルーンを膨らませることで、バルーンが確実に膀胱内に位置することを確認します。選びやすい理由:尿が出た=膀胱内、という直感から、すぐに固定して良いと考えがちです。混同注意:尿の流出確認と、バルーン膨張の適切なタイミング。
- 4. 正解。陰茎を上向き(頭側、すなわち下腹部方向)にすることで、陰茎と陰嚢の接合部への圧迫を防ぎ、褥瘡形成や尿道湾曲部での損傷リスクを低減します。また、カテーテルが不必要に引っ張られるのを防ぎ、尿道への負担を軽減します。
国試ポイント
尿道留置カテーテル挿入時の成人男性と女性の解剖学的・生理学的違いに基づいた適切な手技と管理方法を理解しているか問う問題です。特に、バルーン膨張のタイミング、カテーテル挿入の長さ、固定方法が頻出です。
混同注意
腹圧をかけることとリラックスすること、男性と女性の尿道長の違い、尿流出確認とバルーン膨張のタイミング。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、カテーテル挿入時の体位、滅菌操作の徹底、カテーテル抜去時の注意点、カテーテル関連尿路感染症(CAUTI)の予防策など、より広範なカテーテル管理全般の知識が問われる可能性があります。
関連知識
膀胱留置カテーテルの目的と適応、禁忌、カテーテルの種類とサイズ選択、清潔操作の重要性、挿入後の合併症(尿路感染症、尿道損傷、褥瘡など)とその予防策、カテーテル管理(ドレナージバッグの管理、陰部洗浄など)。