車椅子による移送で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第110回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
段差を上る際は、まずキャスター(小車輪)を浮かせ、駆動輪(大車輪)を段差に当てることで、衝撃を和らげつつ安全に乗り上げることができます。
選択肢ごとの解説
- 1. 坂道を登る際は、利用者が前向きになるように、介助者が車椅子の前方(フットレスト側)を引いて進むのが適切です。これにより、介助者は利用者の状態を確認しやすくなり、万が一の場合に車椅子が後退するのを防げます。正しくは:坂道を登る際は、フットレスト側を前向きにして介助者が引いて進む。選びやすい理由:上り坂なので、後ろから押す方が力を入れやすいと感じるかもしれない。混同注意:下り坂と混同している可能性がある。下り坂では利用者が後ろ向きになるよう介助者が背後から押して進むことで、速度をコントロールしやすくなる。
- 2. 正解。段差を上る際は、まずキャスター(小車輪)を持ち上げて、駆動輪(大車輪)から段差に当てるのが正しい方法です。これにより、利用者に与える衝撃を軽減し、安全に段差を乗り越えることができます。正しくは:この記述は正しい。選びやすい理由:駆動輪から直接段差に乗り上げようとすると、つまずいたり利用者に強い衝撃を与えたりするリスクがあるため、キャスターを浮かせる手順は重要である。混同注意:段差を上る際に、勢いをつけて乗り越えようとしたり、小車輪から直接段差に当てたりすると危険である。
- 3. 方向転換を行う際には、駆動輪(大車輪)ではなく、キャスター(小車輪)を支点として利用することで、より小回りが利き、スムーズに方向を変えることができます。正しくは:進行方向を変える場合は、キャスター(小車輪)を支点にする。選びやすい理由:車の運転感覚から、後輪が軸になりやすいと考えるかもしれない。混同注意:駆動輪を支点にすると、回転半径が大きくなり、狭い場所での方向転換が難しくなる。
- 4. 車椅子への乗り降りの際には、フットサポート(フットレスト)は利用者の足元を邪魔しないように上げておくか、外しておく必要があります。これにより、足がフットサポートに引っかかることを防ぎ、安全に乗り降りできます。使用時は正しい位置に戻します。正しくは:車椅子への乗り降り時には、フットサポートを上げておくか、外しておく。選びやすい理由:足が置かれる場所なので、下げておくのが自然だと感じるかもしれない。混同注意:フットサポートが下がったままだと、利用者の足が引っかかったり、介助者が足を置くスペースが確保できなかったりして、転倒の危険性が高まる。
国試ポイント
車椅子操作の基本原則、特に安全かつ快適な移動のための介助方法が問われています。段差の昇降、坂道の移動、方向転換、乗り降り時のフットサポートの扱いなど、各状況での正しい手順を理解していることが重要です。
混同注意
坂道の昇降方法(前向きに引くか、後ろ向きに押すか)と、段差の昇降方法(小車輪を浮かせるか)が混同しやすい。また、フットサポートの上げ下げのタイミングも誤解しやすい点である。
次に同じ論点が出たら
車椅子での移動介助を行う際、事前に路面の状況(段差、傾斜など)を確認し、適切な方法を選択できるか。利用者の状態(バランス能力、理解度など)を考慮し、声かけを行いながら安全に介助できるか。
関連知識
車椅子の構造(キャスター、駆動輪、ブレーキ、フットサポートなど)とそれぞれの役割、および介助時の重心移動の原則。高齢者や障がい者の移動能力に応じた個別対応の重要性。