順調に分娩が進行している妊娠40週0日の初産婦から「腟から水っぽいものが流れ、下着が濡れた」とナースコールがあった。看護師が流出したものを確認すると、量は少量で、羊水特有の臭いを認めた。このときの産婦への対応で優先度が高いのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
破水が確認された場合、臍帯脱出や子宮内感染のリスクが高まります。臍帯脱出は胎児への血液供給を阻害し、緊急の対応を要する状態であるため、破水後はまず胎児心拍数を確認し、胎児の状態を迅速に評価することが最も優先されます。胎児心拍数に異常が認められれば、直ちに医師へ報告し、適切な処置に移行する必要があります。
選択肢ごとの解説
- 1. バイタルサインの測定も重要ですが、破水後の最優先事項は胎児の状態確認です。母体のバイタルサインが異常を示していなくても、胎児が危険な状態にある可能性があります。正しくは:胎児心拍数を確認した後、速やかにバイタルサインを測定する。選びやすい理由:一般的な急性期の対応として反射的に選んでしまいやすいですが、破水という特定状況での最優先事項を見極める必要があります。混同注意:母体と胎児、どちらのモニタリングを優先すべきか迷うことがあります。
- 2. 正解。破水が確認された場合、臍帯脱出や感染のリスクが高まり、胎児に直接的な影響を及ぼす可能性があります。そのため、胎児心拍数を確認し、胎児が苦しんでいないかを迅速に評価することが最も優先されます。正しくは:適切です。選びやすい理由:特になし。破水後の最も適切な初期対応です。混同注意:他の母体側のケアと混同することがあるが、破水は胎児に直接的な影響を及ぼす可能性があるため、胎児側の確認が最優先です。
- 3. 破水後は、感染予防の観点から食事摂取を制限することが多く、また分娩が近い可能性があるため、指示なしに食事を勧めるのは不適切です。胎児の状態確認の方がはるかに優先されます。正しくは:医師の指示があるまでは、食事摂取は控えるよう指導する。選びやすい理由:分娩に備えて体力が必要という安易な考えから選んでしまうかもしれませんが、破水時のリスクを考慮する必要があります。混同注意:分娩進行中のエネルギー補給の重要性と、破水時の禁忌事項を混同する可能性があります。
- 4. 下着が濡れているため更衣は必要ですが、これは緊急性のある対応ではありません。胎児の安全確保と比較すると優先度は非常に低いです。更衣は胎児の状態が確認され、落ち着いた後に行うべきです。正しくは:胎児心拍数確認後、必要に応じて清潔な更衣を補助する。選びやすい理由:不快感の除去という観点から、患者のニーズに応えようとして選びがちですが、医学的な緊急度を優先する必要があります。混同注意:患者の快適性への配慮と、生命に関わる緊急処置の優先順位を見誤る可能性があります。
国試ポイント
破水時の初期対応における優先順位を理解しているか。特に胎児の安全性確保が最優先されることを認識しているか。
混同注意
母体のバイタルサイン測定や清潔保持も重要ではあるが、破水という状況下では胎児への影響が最も緊急性が高いため、胎児心拍数確認が最優先される点を理解しているかが問われる。
次に同じ論点が出たら
胎児心拍数に異常が認められた場合(徐脈、遅発一過性頻脈など)、直ちに医師に報告し、緊急帝王切開などの準備を開始する。異常がない場合は、感染徴候の観察や母体の安静保持、分娩進行状況のモニタリングを継続する。
関連知識
破水の種類(前期破水、適応破水、高位破水)、破水によるリスク(臍帯脱出、感染、常位胎盤早期剥離のリスク増大)、NST(ノンストレステスト)による胎児心拍数モニタリング。