救急医療に関する記述で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
一般市民によるAEDの使用は、病院外で心停止が発生した際に、救急隊や医師が到着する前に行われる初期対応であり、プレホスピタルケア(病院前救護)の重要な要素です。これにより、心停止患者の救命率が向上することが広く認識されています。
選択肢ごとの解説
- 1. 救急医療情報センターは、住民が医療機関を探すのを支援する施設であり、その整備は都道府県や市町村、またはそれらの団体が共同で行います。国の役割は、全体的な制度設計や財政支援ですが、直接的な設置・運営は地方自治体が担うのが一般的です。正しくは:救急医療情報センターの設置は地方自治体が行います。選びやすい理由:「情報センター」という言葉から、全国的な組織を連想し、国が整備すると誤解する可能性があります。混同注意:災害時における国の役割と混同しやすいですが、日常的な救急医療情報提供は地域単位の機能です。
- 2. 日本の救急搬送実態によると、約8割の搬送患者は入院の必要がない軽症者または帰宅可能な軽症者です。中等症患者の割合はこれほど高くありません。軽症者の割合が高いことが、救急医療システムへの負担として問題視されています。正しくは:救急車で運ばれる人の約8割は入院を要しない軽症の患者です。選びやすい理由:「約8割」という具体的な数値に目を奪われ、「軽傷・中等症」という表現が適切だと誤認する可能性があります。混同注意:重症度分類における軽症・中等症の定義と、実際の搬送実態が結びつきにくいかもしれません。
- 3. 健康増進計画は、地域住民の健康の保持増進を目的とした計画であり、生活習慣病予防や食育などが主な内容です。救急医療体制の整備や連携については、都道府県が策定する「医療計画」に記載されます。医療計画は、医療提供体制の確保に関する具体的な事項を定めるものです。正しくは:都道府県の策定する医療計画には、救急医療の連携について記述されています。選びやすい理由:「健康」という言葉から「医療」との関連性を感じ、健康増進計画に救急医療が関連付けられていると誤解しやすいです。混同注意:「健康増進計画」と「医療計画」という異なる計画の役割と内容が混同される可能性があります。
- 4. 正解。プレホスピタルケア(病院前救護)とは、医療機関に到着する前に行われる救急処置全般を指します。これには、救急隊員による処置だけでなく、バイスタンダー(居合わせた人)による心肺蘇生法やAEDの使用も含まれます。一般市民がAEDを使用することで、救命率の向上が期待されます。正しくは:この記述は正しいです。混同注意:プレホスピタルケアが専門職によるものと限定的に捉えられることがありますが、一般市民による一次救命処置も重要な要素です。
国試ポイント
救急医療に関する基本的な知識、特に制度、統計、および一般市民の役割について問う問題です。各選択肢のキーワードから、正しい知識と照らし合わせて判断する必要があります。
混同注意
各選択肢が、救急医療の異なる側面(行政、実態、計画、現場活動)を扱っており、それぞれの知識を正確に理解していないと迷いやすいです。
次に同じ論点が出たら
救急医療システム全体の流れと、各関係機関の役割、さらに一般市民に求められる行動について理解を深めることが重要です。
関連知識
救急医療情報センターの役割、日本の救急搬送実態、医療計画と健康増進計画の違い、一次救命処置(BLS)とAEDの重要性。