一次性の夜尿症で通院中の7歳の女児。保護者への生活のアドバイスで適切なのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
一次性夜尿症は、多くの場合、膀胱の機能的未熟性や抗利尿ホルモンの分泌リズムの未確立など、本人の意思とは関係ない生理的な要因で起こります。そのため、子どもがおねしょをした際に叱ることは、自尊心を傷つけ、精神的な負担を増大させ、かえって症状を悪化させる可能性があります。保護者は子どもを温かく見守り、精神的なサポートを提供することが重要です。
選択肢ごとの解説
- 1. 全体的な水分制限は、子どもにとって必要な水分摂取量を不足させ、脱水のリスクを高める可能性があります。日中の適切な水分摂取は健康維持のために重要です。正しくは:「夕食後から就寝前までの水分摂取を控えめにしましょう。」選びやすい理由:夜尿症対策として水分制限が有効であるという認識から、一日を通しての水分制限と誤って解釈してしまうことがあります。しかし、制限すべきは就寝前後の特定の時間帯の水分摂取です。混同注意:就寝前の水分制限と、一日全体の水分摂取制限を混同しやすいです。
- 2. 就寝直前の大量の水分摂取は、夜間の尿量を増加させ、夜尿症を悪化させる明確な原因となります。夜間頻尿や夜尿のリスクが高まります。正しくは:「就寝前の水分摂取は控えめにしましょう。」選びやすい理由:水分摂取は健康に良いという一般的な認識から、しっかり水分を摂らせるべきだと誤解してしまうことがあります。混同注意:日中の適切な水分摂取と、就寝前の水分摂取の重要性を混同しやすいです。
- 3. 正解。夜尿症は子どもの意思とは関係なく起こる生理的な現象です。おねしょをしても叱ることは、子どもの自尊心を傷つけ、精神的なストレスや罪悪感を増大させ、症状をかえって悪化させる可能性があります。保護者は子どもを精神的にサポートし、安心させることが非常に重要です。
- 4. 夜中に無理に起こして排尿させることは、子どもの深い睡眠を妨げ、睡眠の質を低下させます。また、子ども自身が膀胱の充満を感じて目覚める能力を育むことを妨げ、夜尿症の根本的な解決にはつながりにくいとされています。体内時計を乱す可能性もあります。正しくは:「夜中に無理に起こすことは避け、就寝前にトイレに行く習慣をつけ、日中の排尿間隔を適切に保つようにしましょう。」選びやすい理由:一時的に夜尿を防ぐ手段として行われることがあるため、良い対策だと誤解されやすいです。しかし、これは子どもの睡眠リズムを阻害し、自立を妨げる可能性があります。混同注意:夜間の排尿を促すことの重要性と、子どもの自然な睡眠を尊重することとのバランスを混同しやすいです。また、夜尿アラーム療法と混同することがありますが、アラーム療法は子どもの覚醒を促すものであり、保護者が強制的に起こすこととは異なります。
国試ポイント
小児の夜尿症に対する看護の基本は、身体的側面だけでなく、子どもの精神的・心理的側面への配慮が不可欠であることを問う問題です。特に、保護者への生活指導において、子どもの自尊感情を尊重し、ストレスを与えない関わり方が求められます。不適切な水分摂取、無理な排尿誘導が夜尿症の解決につながらないことを理解しているかも重要です。
混同注意
夜尿症の治療法(薬物療法、アラーム療法)と日常生活における看護的介入を混同しないように注意が必要です。また、夕方以降の水分制限と日中の水分制限の違い、夜間覚醒を促すことと、子ども自身の覚醒を待つことの意義を区別することが重要です。
次に同じ論点が出たら
この問題から派生して、夜尿症の治療法別の特徴や、小児が抱える他の発達段階に応じた心理的課題への看護介入について問われる可能性があります。また、保護者への具体的な生活指導の内容(寝る前の排尿習慣、カフェイン摂取の制限など)を複数選択形式で問う問題も考えられます。
関連知識
一次性夜尿症の病態生理(抗利尿ホルモン分泌不足、膀胱容量の相対的減少、睡眠覚醒障害など)、夜尿症のアセスメント項目、治療の原則(生活指導、薬物療法、夜尿アラーム療法)、小児の自尊感情の育成、家族支援の重要性。